関西地方ではようやく 2011 年 1Q のアニメに区切りが付いたので, ここらで振り返りを. 最初はノイタミナ枠の フラクタル
世界はフラクタルと呼ばれるシステムが支配し, 人は, 日常生活はドッベルと呼ばれる 分身に任せ, 本人はフラクタルが作り出す仮想世界で過ごしていた. フラクタルができてから 長い年月がたち, 綻びが目立ってきた. そこで, フラクタルを管理する僧院は「鍵」と呼ばれる女の子を使って フラクタルを再起動させようとするが, その女の子は僧院を逃げ出し, 男の子に出会う. また「鍵」となる女の子は, 反フラクタルの集団「ロスト・ミレニアム」の一派にも 追われていた‥という話
人間があるシステムに管理され, その中でしか生きられなくなる. しかし人間には それとは違う, 人間本来の生き方がある, というような設定であったり, ロスト・ ミレニアムの思想だったり, 男の子の悩みだったりは, 面白かった. ただ, そもそも 「鍵」とは何だったのかとか, フラクタルができたときの女の子 (= 神) の役割は 何だったのだろうかとか, 広げすぎた風呂敷を畳みきれなかった感じがあり, その 点が物足りなかった. 「攻殻機動隊」のゴーストみたいに, システムを有効にする ためにはヒトが必要なのか? 老朽化したシステムを再起動するには新たなヒトが必要 なのか? とかいろいろな想像の余地はあるのだが, 他作品からのメタファではなく 自作品の内側でそのあたりをもう少し語ってほしかった
また, 最後の最後で女の子が目覚めるシーンは, もっと感動的でも良かった と思う
フラクタル のような作品なら, ノイタミナ枠ではなく, もう少し普通の時間帯でも良かったのではないか? 現時点で そういうアニメを流す時間帯は無いけど, 放送局を気にしなければ例えば週末の 夜 18 時から 20 時くらいの間でも十分 OK だと思う. ただしその場合は 細かな表現を少し変える必要があると思うが, それによって作品の本質的な部分は 変わらないと思う. 全ての非お子様向けアニメを深夜に流す必要はないと思うのだ
最後に 1 つ, 秘密をもった女の子が男の子に出会い, 女の子は元の場所に連れ戻されてしまうが, 男の子が他の集団と協力して助けに行くという話は, 他にもある. そういう話の幹みたいな 部分でオリジナリティを出すのは, もはや難しくなってしまうくらいに多数のアニメが 世に出てしまっているのだろうか?
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