2012年12月17日月曜日

Life with a clock, and without a clock / 時計のある暮らし, ない暮らし

会社の机には, MUJI の小さな時計を置いているのだが, 週末のうちに 電池が切れてしまったようで, 今朝会社へ来てみると, 時計が止まっていた. 止まった文字盤を 見える状態にしておくと時刻を勘違いしそうだったので文字盤を伏せておいたのだが, それで 気付いたことが 1 つある

もともとこの時計は, 仕事の遂行に際して時間の意識を高めようと思って置いたものだった. ダラダラと残業したり, 重要度の低い仕事に時間を掛けすぎないようにと思い, 嫌でも目に 入るところに小さな時計を置いた. これにはメリットもあるのだが, 今日, 1 つのデメリットに 気付いた. 例えるなら, マラソンと短距離走の違いだ

マラソンではペース配分が重要だ. 42.195km の時間配分の計画を立てて, 周りに惑わされ ないように走る. 仕事でも, 例えば 1 日の時間配分を考え, 想定通りに進んでいるかチェックする. そういう場合には, 手元の時計が役に立つ

しかし 100m 走で時間を気にする人はいない. 100m 走では, ただゴールに向かって全速力で走る. それと同様に, 仕事でも何をするかが決まったら, それが終わるまでは時計など気にせず全速力で 走るべきなのだ. そういうときに時計が目に入ると, 逆に集中がそがれてしまう危険性がある. 今日, 時計を伏せて仕事をすることで, そのことに気付いた

時計を見るべきときと, 見るべきではないときを, 意識したい

2012年12月16日日曜日

Are you still studying? / 勉強してる?

最近, 印象的だった 2 つの話

1 つは, 地震の専門家による約 1 時間の講演会. 地震国・日本に住んでいるから, 地震に ついて割りと知ってるつもりだけど, まだまだ知らない or 意識していないことが多くあった. 例えばマグニチュードの定義だとか (「モーメントマグニチュード」なんて初めて聞いた), 余震の 起こり方とか, 地盤の緩み方とか, そのあたりの知識がもっとあれば災害への心構えも変わると 思うし, そのあたりの知識はそんなに難しくはない (ただし自分の住んでいるところの地盤がどうだとか, 無意識のうちに知りたくない知識もあるかもしれないが)

もう 1 つは, 2 人の大学の先生から全く別の機会に聞いた話だが, 最近, 学術書が売れないそうだ. 入門書的なものは会社の新人教育などの目的で多少は売れるのだそうだが, 難しい本はなかなか売れない とのこと

学生の頃は自分の知識がそれ程でもなかったから, 割と素直に新しい知識を吸収できていた と思う. しかし社会人になってある程度の経験則とか知識の枠組みができると, それに満足してしまい, 更にはそれと両立しない知識を受け入れることに否定的になってしまう

でもそれではダメなので, おっさんになった今でも勉強し続けて, 新しい知識を頭に入れ, 知恵を高めなければ ならないのだ

2012年10月23日火曜日

口を動かせ

最近, 口を動かしてないと感じたことが何度かあった

1 つは, 報告会で 20 ~ 30 分喋ったり, あるいは自分が司会を務める会議が 終わった後に, 顎がくたびれた感じになってしまうことが多くなった気がする. 日頃, 電話よりもメールを使う頻度が高くなったり, あるいは直接喋って議論する機会が 減ってきていて, 実際に喋ることが少なくなったから, 顎の筋肉が衰えてしまっている のだと思う. 学生時代, アルバイトの塾講師で 90 分の授業をやってもなんとも なかったのだが‥

もう 1 つは, 焼肉などを食べに行くと, 翌日, やはり顎がくたびれた感じに なってしまう. 普段は, それほど固くないものを, よく噛まずに飲み込んで, 短時間で 食事を終わらせてしまっているので, 顎の筋肉が衰えてしまっているのだと思う

というわけで, 普段から喋る機会を多くして, 喋るときは口をはっきりと動かして 大きな声で喋ろうと思った次第である. 焼肉のほうは食べ続けると脂肪が増えるので, このペースを維持します

2012年9月17日月曜日

1 つ上の視点

最近, バラエティ番組でよく見る 武井壮 が, 先日, ある番組でこんなことを言っていた. 彼は陸上の十種競技の元日本チャンピオン なのだが, 十種の競技すべてを練習すると時間がかかるので, その競技を見るだけで マスターする方法を研究していたのだそうだ. 大会で有力選手の動きを見て, それを 真似することで上位を目指すというのは, ややもするとおかしな発想のようにも見えるが, よくよく考えると正しいことのように思えてくる

2012 年 9 月号の 日経ものづくり の 特集は「あらゆる製品がモジュール化する」であり, 事例としてマツダの「一括企画」「コモン アーキテクチャ」が紹介されていた. これは 1 台 1 台を企画・設計するのではなく, 複数車種を 一括で企画し, それらに共通する設計手法を確立するというものである. 十種競技で個々の 競技の練習をするのではなく, すべての競技で優位に立つための手法を研究するという発想と 同じである

車に限らず, 1 つの製品を世に出すためには, 様々な開発 (技術だけではなく, マーケティング など SCM の上流から下流までにおいて) が必要である. それを 1 つ 1 つの製品に対して 個別に行っていたのでは, 今の多品種少量の時代では時間的にも費用的にもとても間に合わない. そうではなく, もう 1 つ上の視点から, 複数商品に共通する開発を行い, 個々の商品はそれらの開発の 1 つの 応用というように認識することが, 特にこれからは必要である

2012年8月19日日曜日

「鬼の跫音」 ( 道尾秀介, 角川グループパブリッシング) 読了

自分自身はそれが間違っていないと考えながらも, その思いが微妙に ずれていて, それ「ずれ」が一人称で淡々と語られているところに恐さを 感じる. また単なる恐さではなく, 「間違っていないという思い」が「嫌さ」を 感じさせ, それが一層恐さを増幅していた. 短編集だが, 主人公の思いの一途さから 「冬の鬼」が私的にはベストかな?

たまたま立ち寄った本屋で文庫本を見つけ, 短編の 1 つである「ケモノ (正しくは 漢字のけものへん)」の名付けのセンスに撃たれてしまい, 図書館で借りて読んだ. ちょっと した「ずれ」が恐さに結びつくという事実そのものも, 案外恐いことかもしれない

最近, 読んだ本は ブクログ に 整理しているので, こっちに書こうとするモチベーションが上げる必然性が薄まっている. でも, この著者の本を初めて読んだという場合くらいは, こっちにも書いておきたい

ここしばらくの読書傾向として小説に片寄っている (ある程度は意図的なのだが). もう 少し仕事関係の本も読もうかと思う

2012年7月15日日曜日

「イノベーションへの解」 (クレイトン・クリステンセンら, 翔泳社) 読了

前作「イノベーションのジレンマ」を読んで感動したのだが, 「イノベーションのジレンマ」だけ 知っていれば大丈夫だろうと勝手に思い込んで「イノベーションへの解」は読まずにここまで 来てしまったのが非常に悔やまれる. むしろ「『イノベーションのジレンマ』を受けて, どう アクションすべきか」 (すなわち, 本書のタイトルにもなっている「解」) は本書に書かれており, 非常に実践的である

本書では破壊的イノベーションをさらに深く考察し, 顧客・事業範囲の設定方法や コモディティ化の回避策, そしてイノベーションを進めるための組織・戦略について 記載されている. 特に私にとっては顧客についての考え方とコモディティ化についての 考え方が非常に参考になった. 顧客の要求レベルに対し, 自らが手がける商品・サービスが どのレベルにあり, それを受けて何をすれば良いか? を考えるきっかけとなった

今後も, 適当な機会に 3 部作を読み返して, 頭をリフレッシュしていこうと思う

2012年7月8日日曜日

「ブラッド・スクーパ」 (森博嗣, 中央公論新社) 読了

ゼンがたどり着いた村では, 主人とその娘, そしてたくさんの使用人が暮らす庄屋の家が 何者かに狙われていた. ゼンは人を切ることを嫌っていたが, 請われて娘を守る役目を 引き受ける

主題はシンプルだが, 逡巡するゼンの気持ちがストレートに伝わってきて, いろいろと 考えさせるところがあった. 戦いのシーンのスピード感は, スカイ・クロラのシリーズの 飛行機の動きの気持ち良さを彷彿とさせた

この本はシリーズ 2 作目ということなので, 今後, 1 作目を呼んでいきます

2012年6月28日木曜日

「女脳」 (茂木健一郎, 矢内理絵子, 講談社) 読了

トップクラスの女流棋士・矢内理絵子と, 脳科学者・茂木健一郎との対談 + α. 女流棋士として 上り詰め, その地位を維持する矢内の言葉を, 数多くの人と接してきた茂木が噛み砕き, 普遍化する. 一流になれる人は自分の信念や自分としての基準を持ち, それを使って自分にプレッシャーをかけて いるという点が印象に残った. また脳の使い方として, 事前に大きな負荷をかけておくと, 小さな 負荷はむしろ軽く感じることができるとか, モチベーションを維持するためには自分を解放する 時間が必要というのは, 興味深く感じた

少し前に ブクログ をはじめ, 簡単な 感想をそちらに書くようになったので, こっちのブログには書くことがなくなってしまった :-p

2012年5月6日日曜日

I've got a baby

先月, 子供が生まれた. 男の子. もうじき 1 か月で検診なのだが, 当然, 首はすわってないし, 数時間おきにミルクを飲むし, それ以上の頻度でオムツを替えるしで, てんやわんやの日々を 過ごしている

最近, 街を歩いている人を見ても, 犯罪の報道を見ても, あの人が生まれたときには, すわってない首を支えてくれたり, かいがいしくミルクをあげたりしてくれた人が いたんだなぁと, ふと思ってしまう

2012年4月8日日曜日

Windows7 に Ubuntu をインストールする覚書

今度の週末に, New PC に Ubuntu をスムーズにインストールできるように, 参考となるページを メモ代わりにリンクしておく. 4 年前に Vista に VineLinux をインストールしたのと同様の作業だと 思うが, 忘れているので…

大雑把には以下で良いはず

  1. Windows の disk management で空き容量を確認 & 確保 (Ubuntu の インストール時にやっても良いが, 念のため)
  2. Ubuntu の LiveCD で起動し, GParted でパーティッション作成
  3. Ubuntu をインストール. ブートローダは Ubuntu をインストールした先頭に作成. ブートイメージをコピー
  4. Windows 側にブートイメージをコピーし, NT ローダに登録

来週が楽しみだ

「ローマ人の物語 <6, 7> 勝者の混迷 <上, 下<」 (塩野七生, 新潮文庫) 読了

上下巻を一気に読み, 内容が少しごっちゃになってしまったので, まとめて記載. 急ぐ改革は, 民衆がそれと気付かないうちになされなければならず, 気付いてしまうと, こじつけであっても 負の側面が強調されて, 結局元に戻ってしまう. かといって環境が整うまで改革を待つと, 改革が 成されるまでに社会が疲弊してしまう. 短期間で得られるメリットに人間の行動は支配されがちなので, 目の前のアメをうまく使う必要があるのだろうか?

「怪 vol.0035」 (カドカワムック 420) 読了

特集は出雲と艶. 宮部みゆきと畠中恵の連載が始まったのが Good.荒俣さんの連載も, 今回は技術と人情が絡み合った話で, これまでとは少し志向が違うが楽しめた

それにしても安斎さんは, 見事に笑い祭りキャラの嵌っていると思う

「ミレニアム 2 火と戯れる女 (上)」 (スティーグ・ラーソン, 早川書房) 読了

ミカエルは「ミレニアム」で特集号の準備を進めるが, 事件に巻き込まれてしまう. そして その事件には, リスベットも絡んでいた

過去の事件を追う「ドラゴン・タトゥーの女」と比べると, 「火と戯れる女」は現在進行形の 事件が相手で, スピード感を感じる. 下巻で事件がとう解かれるかが楽しみだ

2012年4月7日土曜日

仕事のメールは 3 行というルール

仕事のメールでは, 結論を最初の段落に 3 行以内に書くように 注意している

最近, 会社でメールの量が, 送信・受信ともに増えていて, メールに 対応する時間が増加している. そんな問題意識を持ちつつ, 電車の待ち時間に 立ち読みした本に, メールは 3 行でというようなことが書いてあった. それを 自分なりに解釈して, 少なくとも自分がメールを書く時間と, 相手がメールを 読む時間を短くするために, 結論を最初の段落に 3 行以内に書き, 補足を それ以降に書いていくスタイルを取るようにしている

この書き方だと, 場合によっては愛想が無く, 冷たい印象になるときも ある. でも丁寧に書くあまり, 結論がぼやけてしまい, 言いたいことが伝わらない よりは良いと, 割り切っている

そうは言っても言いづらいことを書いたり, 相手の地位がとても高いときは, いきなり結論を書くと相手の気分を害する恐れもあるので, もし私から 受け取った仕事メールの冒頭に結論が無い場合は, 私に迷いがあると思って 許してください :-)

2012年3月25日日曜日

「ローマ人の物語 <5> - ハンニバル戦記 <下>」(塩野七生, 新潮文庫) 読了

スピキオ vs ハンニバルの最終決戦. 有名な (私は知らなかったけど :-p) のザマの会戦にも 興味津々だが, それ以上に, 血気盛んなこういう時代であっても外交とは戦争だけではなかった という認識が重要だと思った

なぜ部下はハンニバルについて来たのかという問いに対して, 持続する人間関係は必ず相互関係 であるとした筆者の視線に, 優しさを感じた

2012年3月18日日曜日

「ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (下)」 (スティーグ・ラーソン, 早川書房) 読了

先月読んだ 上巻 の続き. 遺された資料の 分析から真実を引き寄せるミカエルと, 彼をサポートするサランデル. 時間も空間もグイグイと越えていく 展開だが, ミカエルの明晰さとサランデルのクラッキングの力が, その展開を不自然と感じさせない点が Good

続いて, 「火と戯れる女」を図書館で予約中

2012年3月11日日曜日

「伝説の外資トップが説く・リーダーの教科書」 (新将命, 講談社ランダムハウス) 読了

タイトルの通りなのだが, 複数の外資系企業を渡り歩いた著者がまとめた, リーダー論. この手の本は乱読して「わかったつもり」になるよりも, 1 冊に集中して内容を実行するほうが 良いと思うが, 本書は集中するほうの 1 冊だと思う

本書の広範囲にわたる内容を要約するより, 気になったフレーズを 2, 3, 書いておく

  • If you think you are good enough, you are finished.
  • Bad news first.
  • The best way to predict the future is to create it.

「ローマ人の物語 <4> - ハンニバル戦記 <中>」(塩野七生, 新潮文庫) 読了

ハンニバルがけしかけた, 第 2 次ポエニ戦役. ハンニバルの構想も凄いが, それを押しとどめるべく長期戦を挑むローマ人側も凄い. ハンニバルの弱点は 兵站を確保できない点にあり, 長期的視点に立つローマ人 (負けたからといって リーダーをすぐに変えたりしない) にとってはそれが好都合だったのだと 思う

地形とか布陣って重要なんだなぁと思った

2012年3月4日日曜日

「Made in America - アメリカ再生のための米日欧産業比較」 (M. L. ダートウゾス, 草思社) 読了

本書は, 今から 20 年以上前の 1990 年発行であるが, 当時, 諸外国 (日・欧) に 対して米国が勢いを失っていた理由を, MIT の先生たちが分析したという内容に なっている. だいぶ前に 日経新聞 で 元東大総長の 小宮山先生 が 本書に言及しているのを見て, 読んでみた

20 年後に読んでいるせいかもしれないが, 書かれていることに大変納得できるとともに, そんな米国の後ろを追いかけている日本 (例えば短期の業績評価なんていうのは, 米国の 後を追いかけている一例だと思う) の姿に, 不安を感じてしまった. 国際競争の世の中だから 国際ルールに合わせるというのは分かりやすい考え方だが, 無意識のうちに組織や事業が ルールに従属しているということは避けなければならない, と思った

1990 年代の米国が何を考え, 何をしたかを学ぶことは, 日本の厳しい製造業に身を 置く人間として, 何か得るものがあるのでは? と思った

いつも通り楽天ブックスへリンクを張ったが, 本書を入手する現実的な 方法は, オンラインで古本を探すことだと思う

2012年2月26日日曜日

「ローマ人の物語 <43> ローマ世界の終焉 <下>」(塩野七生, 新潮文庫) 読了

とうとう読了. 感想が 39 巻 から飛んでいるが, 40 巻から 43 巻までは一気に読んでしまい, 1 冊ずつのエピソードがごっちゃになって しまったので, 最終巻が終わったところでまとめて感想を書く

問題は, 国の状態と皇帝の地位が切り離されてしまい, 皇帝が責任を果たせなく (果たさなく) なった ことだと思う. たとえ蛮族の人間であっても, ローマを何とかしようと思い, 行動に移した人はいた. しかし そういう人をうまく働かせることができなかったから, ローマが終わってしまったのだと思う

筆者も書いていたが, 貨幣鋳造の技術も, ローマが終焉に近づくとどんどん劣化していった. こんなところからも, 国の力の変化が見てとれる

一旦, 最終巻まで行ったので, 最初から読み直すほうも徐々に続けていこうと思う

2012年2月11日土曜日

「眼球綺譚」 (綾辻行人, 集英社文庫) 読了

TV で「Another」のアニメ版を見ているが, 原作者はどんな人なんだろうと 思って, ひとまず読んでみた. ホラーまっしぐらという短編集

強いて言えば, 理屈っぽい「特別料理」がホラーとして良かったと思う

また「眼球」への拘りは, 「Another」の登場人物の 1 人が義眼であるとか, アニメ版「Another」のオープニング映像とかに受け継がれていると思う

なお解説で, 「新本格」というラベルが京極夏彦の登場以降は実質的には 意味はなくなったと思うと書いてあるが, これは, 京極夏彦が, 「新本格」 (論理性を重視するミステリ) と雰囲気を重視するミステリを両立したと いうことを意味しているのであろうか?

「死神の精度」 (伊坂幸太郎, 文藝春秋) 読了

死神の調査員は, 1 週間かけて担当の人間を調査し, 特に問題なければ「可」の 判定を下す. 「可」となった人間は, 8 日目に死ぬ. そんなミュージック好きな 死神の調査員と, 彼が担当する人間のストーリィ. 人間の価値観に縛られない 死神だからこそ, かえって人の真実を見抜いている, そんな感じがした

1 番好きだったのは「旅路を死神」かな. 若者の思い込みが, 勘違いである 可能性を指摘できたのは, やはり彼が死神だったからなんだと思った

2012年2月5日日曜日

「ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (上)」 (スティーグ・ラーソン) 読了

近々日本でも映画が公開される が, ちょっと前から新聞の書評などでも 取り上げられていたので, 図書館で借りて読んでみた

雑誌「ミレニアム」の発行責任者のミカエルは, 大物実業家に関する記事を執筆. 名誉毀損で訴えられ, 負けて しまう. そんなミカエルに別の実業家から声がかかり, 昔, 一家に起こった不幸な事件の謎を解いて欲しいと 言われる‥ (という要約だと, ドラゴン・タトゥーの女 = サランデルが出てこない :-p)

いろいろな出来事が次から次へと起こり, 過去の事件とも重なって話が複雑になっていく. スウェーデン人の 名前に慣れないという混乱要因もあるが, 今のところは筋を追えてますので, 引き続き下巻に進みます

2012年1月29日日曜日

貿易赤字

(注) 私が製造業に従事している人間であることを割り引いて読んで下さい

1/25 の日経新聞の夕刊に日本が 31 年ぶりに貿易赤字になったという記事があり, 同 1/27 の朝刊には日本は投資の国際化に遅れているという記事があった. 同じ記事には 「『輸出立国』から『投資立国』へ」という文言もあったが, 私には投資で儲かる理屈が よく分からない. 投資先が儲かるから投資家が儲かるのであって, そうならば投資先の 仕事を直接自分でやったほうが儲かるのではないか? と思ってしまう

1/27 の記事に出ていたユニ・チャームの例のように, 新興国の需要にスピード感を 持ってついていくためとか, 1/26 の日経新聞の朝刊に出ていたように中国・韓国が日本の 知財を狙うためのような投資は理解できるのだが, それは自社が儲けるための手段で あって, 投資自体が本業ではない

また 1/26 の日経新聞の朝刊によると, アメリカの一般教書演説では製造業を強化するための 税優遇が述べられていたとか, 1/24 の日経新聞の朝刊に出ていた記事 (大元は FT だが) では インテルの強みは製造技術というような記事をみると, やっぱり自国の製造業で頑張らなければならないと 思ってしまうのだ

投資立国の課題は, 国内の雇用確保が難しくなる点にある. これについては 1/26 の日経新聞では 海外の直接投資を呼び込む「開国」が必要と書いてある. 「開国」自体の是非は置いておくとして, 海外からの投資を呼び込むくらいなら, 日本から海外に投資する一部を国内に回せば良いんじゃない? と 思う

というわけで, 私は明日からも製造業で頑張ります (1/26 の日経新聞の朝刊などに 出ていたように, 「効率」には気を付けないといけないけどね)

「ローマ人の物語 <3> ハンニバル戦記 <上>」(塩野七生, 新潮文庫) 読了

カルタゴと争った第 1 次ポエニ戦役と, その後. 第 1 次ポエニ戦役が長期に渡ったとはいえ, 開戦当時, 海軍を持っていなかったローマ軍が, 軍船を所有していたカルタゴと戦い, 最終的には 勝利してしまったのは凄いことである. 戦いながらも学び, 自ら考えることの重要性が示唆される

「ローマ人の物語 <39> キリストの勝利 <中>」(塩野七生, 新潮文庫) 読了

副帝ユリアヌスが皇帝となってから死ぬまでの物語. 大きな改革というものは急いで行い, そして その定着に時間をかけなければならないということか? 文庫本版の最終ページのユリアヌス像が 感慨深い

2012年1月21日土曜日

「リーダーシップ - 胆力と大局観」 (山内昌之, 新潮新書) 読了

歴史からリーダーシップを掘り起こした本. ハウツー本のように ストレートには書かれていないので, 読み砕いて吸収するには 少し時間がかかりそうだなぁと思った私は, 将の器ではないのか?

心に残ったフレーズは, 「目の前の悲惨に目を覆われて 全局を忘れてはならない」と「運も実力のうち. 運が 尽きるのも実力のうち」. 肝に銘じます

2012年1月15日日曜日

「怪 vol.0034」 (角川ムック 406) 読了

特集は「噂」. だが一番衝撃的だったのは「木島日記・完結編」. 「救済の山」の異様さも, 「木島日記」で吹き飛ばされてしまった感じ

今, 収納場所に比べて本が多すぎるので, 片っ端から Cut & Scan しているのだが, 「怪」はどうしてもそのままで残しておきたいものの 1 つ. だが, スペースが無いという問題は 如何ともし難いので, 「スキャンできるだけ, 昔に比べればマシなのだ」と自分を納得させる しかないのか?

「ローマ人の物語 <38> キリストの勝利 <上>」(塩野七生, 新潮文庫)

いろいろあって唯一の皇帝になったコンスタンティウスと, 副帝として 活躍したユリアヌスの話. 嫌いだからといって排除してしまうといざというときに 困ってしまうということと, 勢いに乗れば何かを成し遂げることができるというのが 教訓か?

「くちぬい」 (坂東眞砂子, 集英社) 読了

東京から高知に引っ越してきた夫婦は, その村に溶け込もうと努力をしたのだが, ふとしたきっかけから嫌がらせを受けるようになる. 人の意識も放射線も, 見えないから 怖い, そんなことを描いた話

そのきっかけは第 3 者から見れば些細なことなのだが, 当事者にとっては 大事なことだった. ただその当事者の考えも, 閉鎖的な社会の中で少しずつ 捻じ曲がっていってしまったというのが, 悲しいところである

2012年1月4日水曜日

変化を常態と考えて行動する - 2012 年抱負

ここしばらく, 2 ~ 3 年で職場や上司が変わっている. 世の中の変化を考えれば, それに応じて仕事環境が変わるのは, 当然というか必然である. そこで 2012 年は, 「変化を常態と考えて行動する」を抱負にすることに決めた

変化を常態と捉える結果として, 変化に対する心構えを新たにする必要がある. 変化に対する心構えは, 大きく 3 段階あると思う

  1. 既に起きた変化に対応できる基礎体力をつける
  2. 変化を予測する
  3. 自らが変化を起こす

【既に起きた変化に対応できる基礎体力をつける】 野球で言えば, 打者が打ったボールに対して, 野手は素早く反応し, ボールをキャッチするようなことである. これができるようになるためには, 基礎体力を充実させる必要がある. 野球なら脚力や腕力などであり, 仕事では知識や技術・技能といったところである. その仕事をするヒトとしてのポテンシャルを 少しでも高めていくという努力が必要である

【変化を予測する】 再び野球に例えれば, 打者によって守備位置を少し変えたり, ビッチャーの配球を読むということである. この先, 何が起こるかを見通して, 事前に予測し, 準備する. 「当たるも八卦, 当たらぬも八卦」的な部分はあるが, それでも例えば高齢化社会とか省エネルギなどの大きな 変化は間違いなく訪れるので, そういうことに対して布石を打っておくことが重要である

【自らが変化を起こす】 非常に分かりやすい例は Apple の iPhone や iPad で, 競争のルールを自らが作り出してしまうような, 破壊的イノベーション である. そこまですごい例でなくても, 例えば外食における「B 級グルメ」は, ハンバーガーようなファーストフード店とも, ミシュランに格付けされる有名店とも違う価値を 出しており, 破壊的イノベーションだと言える. 企業として破壊的イノベーションを起こすのは 困難なのだが, 個人としてはルビコン川を越えるようなことも考えなければならないと思う, 今の時代は

というようなことを念頭に置き, これらを実現するための行動を考え, 日々実行していこうと思う (実行内容は 1/7 ~ 9 の連休に考えます :-p)