2011年12月30日金曜日

2011 年のアニメを振り返る

今年は 1Q が終わったときに フラクタル, 放浪息子, レベル E については振り返っていたのだが, 残りの分についても振り返ってみる

ノイタミナ 「C」, 「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」, 「NO.6」, 「うさぎドロップ」, 「UN-GO」, 「ギルティ・クラウン」 (これはまだ終わってない) とすべて視聴. 「うさぎドロップ」の 台風の回, UN-GO の最後 2 回くらいが印象的. ストーリィ全体で判断すると「放浪息子」が私の今年のベストでした

【その他】 「夏目友人帳・参」と「Blood C」を視聴. 夏目友人帳は名前だけは知っていたのだが, 今回の「参」までは見ておらず, そのことが非常に残念. 今年の 2 番目はこれでした. 「Blood C」は動きのキレは 良かったけど, 終わってみたらストーリィはイマイチだった

2012 年の 1Q は, ノイタミナ で「ギルティ・クラウン」が続くのと, 新作「テルマエ・ロマエ」がスタート. それ以外で楽しみにしているのは 「夏目友人帳・肆」, 「Another」, 「輪廻のラグランジェ」など. 映画では「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」も興味津々で, 忙しい年になりそうである

「決断できない日本」 (ケビン・メア, 文春新書) 読了

長年,日本で働いてきた筆者が, アメリカ人が見た日本の姿を書いた本. 内容ももちろん good なのだが, こういう人が日米の外交から外れてしまったのが非常に残念で, また日米両国にとって不幸なことであるというのが, まず最初の感想

米軍が日本に駐在し, 有事の際には日本を防衛する. その代わりに日本は米軍に基地用の土地や 費用の一部を提供する. この日米安保条約に対し, 実は私も「本当に米軍は有事の際に日本を守って くれるの?」と思っていた. 読後の今でも, 感情的には「本当?」という気持ちが消えたわけではないが, 実務的には筆者も本書で述べているように守ってくれると思うし, 実際, 3.11 のときは助けてくれた.

多分, 日本人は, 米軍が日本を守る理由が分かっていないんだと思う. 米軍は義理人情で助けてくれる のではなく, 日本が傾くと困るから助けてくれるのだ. 反対に日本も, アメリカに何かあっては困る. そういう 現実的なところを考えないし, 政治もそれを説明しようとしないのが, 問題なんだなぁと実感した. 日本に 起こりうる有事って何だ? 軍事的脅威を受けるとしたら, どこの国からか? ちょっと考えれば分かることだが, 臭い物に蓋をしてしまうから, 現実から遊離してしまうのだろう. そんな問題点に, 本書は気づかせてくれた

2011年12月29日木曜日

Road to 技術士

2011 年の技術士第二次試験に申し込んだのが 4 月. 8 月の筆記試験, 11 月の技術的体験論文提出と進み, 先日, 面接を終えた. 合否発表は来年 3 月とまだ先だが, 一区切り付いたので, ここでこれまでを振り返る. 技術士第二次試験の受験のポイントはいくつかあるが, 一番のポイントは「経験者に聞く」ことだと 思う

ちなみに私は, 機械部門, 加工・ファクトリーオートメーション及び産業機械での受験である

【3 月~ 4 月】 まず最初にすることは, 受験申込書を作成すること. 受験資格を確認し, 私の場合は「技術士第一次試験合格証」や大学院の修了証明書などの入手

業務経歴書を作成しないといけないのだが, この業務経歴書は受験する「技術部門」や「選択科目」と 密接に関係すると ともに, 「技術的体験論文」ともリンクし, もちろん「面接」でも使用される. そして業務は, 技術士法に書いてある 技術士の業務 (計画, 研究, 設計, 分析, 試験, 評価, これらに関する指導) で整理する必要が ある. このようなことを全て考えた上で業務経歴書を書くのは, これらの注意事項は参考書に記載されているものの, 難しいことである. 特に私もそうだったが, 今年初めて 二次試験を受けようとする人は, この時期には技術的体験論文のネタくらいしか考えていないと思う. その場合, 完成した論文を想定し, その論文と整合が取れている業務経歴書を書くのは困難である. なので, 業務経歴書を 作成したら経験者に見せて, 明らかな問題点がないか, 論文を書けるような業務名になっているかを確認してもらうのが 大事である.

【5 月 ~ 6 月】 技術士第二次試験に関する本を読んで筆記試験の概要を 把握するとともに, 必須科目・選択科目の解答に必要な知識の吸収に努めた. 具体的には次の通り

  • 必須科目
    • 機械学会誌, 精密工学誌の過去 2, 3 年くらいの特集を調べて, 最近の機械部門の話題を確認
    • 環境 (京都議定書, 発電技術, 再生可能エネルギ, リサイクル) や安全 (リスクアセスメント, FMEA, FTA) に関するキーワードを調査
  • 選択科目
    • 工作機械や超精密加工技術など, 選択科目に含まれているけど詳しくない分野の本を読み, まとめる

【6 月~ 7 月】 時間を計って, 過去問を解く. 最近はやりのドット入りのノートは, B5 の A 罫は 1 行 24 文字書けるので, 1 ページ 25 行で 600 文字 (= 解答用紙 1 枚) となり, お勧め. またこれまで調べてきたキーワードも, 200 文字とか 600 文字というように, 字数の目標を決めて まとめると良いと思う

普段の業務で技術報告書などを書いているため, 「論理的に文章を書く」というところはあまり苦労しなかった. ただし「何を書くか」には苦労して, 足りないと思う知識はその都度調べて吸収した

【8 月】 多分, 最初の日曜日が筆記試験

筆記試験が終わると会社の夏休みが来るため, ここで面接までのスケジュールを見直した. 技術的体験論文を 書こうとしたけど, 夏休み中は章立てだけで終わってしまう :-p

【9 月】 まずは技術的体験論文を作成. 週末を使って 2 週間程度で作成. 図表を 考慮すると, 3000 字という分量はそれほど多くなく, すぐに埋まってしまう. しかし, 書き上げた論文に PR すべき ポイントをきちんと盛り込もうとすると字数がオーバーしてしまうため, 文章のシェイプアップに苦労した

書き上げた論文は, 10 月下旬の提出まで, 2 回, 経験者の添削を受けた

【10 月~ 11 月】 技術的体験論文の brush-up と並行して, 面接の準備を スタート. 具体的には, 次の通り

  • 暗記もの
    • 業務経歴書
    • 技術的体験論文 (原稿なしで説明できるように)
    • 技術士法 (重要な所)
  • 知識もの
    • 不足していると感じた知識の勉強 (生産システム, 産業機械など)
    • 筆記試験の復習 (解答の再現, 答えていない問題の解答作成)
  • 面接対策
    • 質問されそうな質問への解答の準備 (受験動機, 技術士になったらどうするか, ‥)

ここまで来ると, その気になればやることはいくらでもあるので, 逆に何に絞り込めば良いか分からなくなって, 勉強に手が付かなくなることもあった. 時間は限られているので, 私の場合は最新の学会誌を読んだり, 気になるキーワードを調べたりしていた

【12 月】 12 月下旬に面接の本番. 前日中に新幹線で東京に移動して, 面接に 挑む. 面接で想定していなかったことは, 面接会場にホワイトボードがあり, 技術的体験論文については ホワイトボードを使って説明するように指示されたこと. 後日, 経験者に聞くと, 面接官によっては ホワイトボードを使用する場合があるとのことだった

現在, 面接が終わり, これまでは通勤時間や休みの日でも「技術士の勉強を優先せねば」という思いに とらわれて落ち着かなかったが, そういう気持ちからは開放されてほっとしている. ただ継続研鑽は続けて いかなければならない (技術士法, 資質向上の責務) ので, 計画的に進めていこうと思う

【参考書】 関連書籍は必ずしも多くないので, 私は目についた本は片っ端から 購入したし, そうすることがお勧めなのだが, その中から役に立った本を pick-up する

「技術士第二次試験「機械部門」完全対策 & キーワード100 第2版」 (Net-P.E.Jp, 日刊工業新聞社)
筆記試験, 技術的体験論文, 面接試験の一通りが説明されている. 特に技術的体験論文の事例や 面接試験の様子が書かれているのが Good. 巻末には技術士法も掲載されていて, 面接の直前までお世話になった 本だった

「技術士第二次試験「機械部門」対策解答例 & 練習問題 第2版」 (福田遵 監修, 大原良友 著, 日刊工業新聞社)
筆記試験, 技術的体験論文, 面接試験の一通りが説明されているが, どちらかというと筆記試験・技術的体験論文に 多くのページを割いている. 筆記試験の練習問題を探したり, 技術的体験論文の構成を考えるときに役に立った

「技術第二次試験論文の書き方」 (福田遵, 日刊工業新聞)
「論文の書き方」を詳しく解説した本. 章立てを考えて, 文字数を割り付けて, という論文の書き方を 詳しく説明していて, 特に筆記試験の心構えとして役に立った. 現在は「第2版」が出てるが, 私が 参考にしたのは 2008 年 12 月発行のもの

試験準備は楽ではないけど, 「準備ができたら第二次試験に申し込もう」と考えると, いつまで経っても 申し込めなくなってしまう. なので, 技術的体験論文が書けそうなネタがあれば, ひとまず第二次試験に申し込んで, 「1 年目は試験の体験をするのが目的で, 落ちてもいいや」という感じで臨むほうが良いと思う

また技術的体験論文を書いたり, 技術士法を読んだりすると, 「技術士とは何か?」が分かってくるので, 普段の業務でも「技術士」を意識した考え・行動を取ることができるようになる (と思う). そういう意味でも, 合格できる・できないは別にして, 第二次試験に申し込んでしまうのをお勧めする

2011年11月13日日曜日

シャチハタ不可

会社に提出する書類を眺めていたら, 押印欄に「シャチハタ不可」と書いてあった. ゴム印で, 背後からインクがにじみ出てくる便利なアレだが, それではダメということだ. 印影を見ても, お手軽ゴム印と普通のハンコの区別なんて付かないだろうと思いつつ, 気が小さいのと, 普通のハンコを儀式的に押す作業は嫌いではなかったので, 素直に普通のハンコで押した

会社の名前や特定の商品名がモノの代名詞になることは割と普通のことで, ホッチキス (会社名) とかセロテープ (ニチバンの商品名) とか, ちょっと前だとゼロックス (会社名, コピー機) とか, 私の範疇には シーケンサー (三菱電機の商品名) いうものもある. 多分, その会社が先駆的な 商品を世に出すと, 一般名称が普及する前に, 会社名とか商品名で呼ばれることが定着して しまうのだろう

最近の商品で, こんなふうに目立つものはあるだろうか? Google の「ググる」は, 近い ものがあるかもしれない. iPhone は, スマートフォンの一般名化する前に, 各社から 様々なスマートフォンが出てきてしまったような気がする

2011年11月12日土曜日

「西の魔女が死んだ」 (梨木香歩, 新潮文庫) 読了

中学生のまいは学校へ行けなくなり, 母方の祖母の家でしばらく暮らすことになった. 祖母は実は魔女の血を引いていて, 祖母の家でまいは魔女の修行をすることになるが, 一番大事なことは「自分で決める」ということだった

生活の仕方とか人間関係の考え方とか, 祖母の考え方に私もいちいち諭されてしまう. 周囲に対して心を動かされず, 1 つ 1 つを自分で決めていく姿勢を大事にしたい

「虐殺器官」 (伊藤計劃, 早川書房) 読了

アメリカ情報軍のシェパードは, 世界で起こる虐殺を止めるための活動をしていたが, それらの虐殺には常にアメリカ人のジョン・ポールが関与していた. シェパードは ジョン・ポールを追い, 虐殺を扇動する目的や方法を知るが…

虐殺を扇動するほうも, それを阻止するほうも, あるいは兵士に麻薬を打つことも, 兵士にカウンセリングをすることも, 結局のところ善悪というのは相対的ということなんだろうか? 虐殺の文法とか, 先天的にそれを受ける器官を持つという発想は面白かった. 絵的には非常に 残虐なのだが

2011年11月6日日曜日

2012 年の手帳を悩む

毎年の恒例行事だが, 来年 2012 年の手帳をどうしようか, 気になり始めている. だが今日, バスの定期券を買いに行く道中で 1 つひらめいたので, 記しておく

私が手帳に期待する役割は, 次の 2 つだ

  • 日々の予定を覚えておく (会議などのスケジュールがバッティングしないように)
  • 1 日 1 日の時間割を意識する (その仕事に何時間かけるか? そして実際に何時間かかったか?)

今まではこれら 2 つを 1 冊の手帳で処理しようとして混乱していたのだが, ここは 割り切って, 「日々の予定を覚えておく」ほうを手帳の役割にして, 「1 日 1 日の時間割を意識する」は 別にしようかと思う. なので手帳としては, 見開き 2 ページに 1 か月があり, それ以外はメモスペースという イメージにしようと思う. 後者の役割については, 特に持ち歩く必要はないので, PC で管理するとか, 別のノートで管理するとか (A4 ノートに日々の ToDo を書いているので, そのフォーマットを変えて, 時間軸を追加しても良い) すれば良いと思う

こんな方針でもう少し煮詰めて, 無理が無ければ来年の手帳を買ってしまおう

【追記】 1 週間のページもある手帳にして, そこには朝食・昼食・夕食や, 使った金額などを 書くのもありか?

2011年11月5日土曜日

「やさしい生産システム工学入門」 (朝比奈奎一, 日本理工出版会) 読了

生産制御システム, 技術情報システム (CAD/CAM/CAE), 生産管理情報システムに 関して, 概説した本. 平易な内容で生産システムの全体像が示されており, 頭の整理に なった

これまで生産システムについてはつまみ食いだったが, 全体像を頭に入れることで, その生産システムの位置付けに対する理解が深まり, 他品種に展開するときや スケールアップする場合にいろいろな選択肢を考えられるようになると思う (そうなりたい)

「ローマ人の物語 <2> ローマは一日にして成らず <下>」 (塩野七生, 新潮文庫) 読了

貴族と平民の対立から, 国家を作り上げていくところまでの話. 個人の才能に過度に依存せず, 安定した国家を築くための様々な仕組みやインフラを作っていく姿が描かれている

この頃は, 政治≒国家の安定≒他国からの侵略を防ぐ, という図式が生々しい時代であり, 現代の (少なくとも日本の) 政治には欠落している重要な観点の 1 つを思い起こさせられる

2011年10月30日日曜日

「ローマ人の物語 <36, 37> 最後の努力 <中, 下>」 (塩野七生, 新潮文庫) 読了

ディオクレティアヌスが始めた四頭政は, 紆余曲折を経てコンスタンティヌスによる専制統治となる. そしてコンスタンティヌスは, キリスト教を利用して自分に正当性を与え, またローマを統治しようとする

ディオクレティアヌスによる分割統治はいいアイデアだったのだが, それを維持するのにコストが かかり過ぎる点と, やはり全土を 1 人で統治したい (特に正帝・副帝の正当性があやふやなときは) という 気持ちの結果, 長いこと続かなかった. 結局はしたたかなコンスタンティヌスがトップに立ったが, そこまで 考えてキリスト教を擁護したのは, すごい戦略家だと思う

コンスタンティヌスの戦略の帰結がどうなるか, 次へ進みます

2011年10月23日日曜日

「獣の奏者 (4) 完結編」 (上橋菜穂子, 講談社) 読了

王獣を操れるエリンは, 王獣軍を作るという真王の意向には逆らえないと考え, 王獣を訓練していく中で王獣と闘蛇と人との関係を見極めようとする. そしてついに 他国からの侵略が始まり, 人の手で増やされた闘蛇軍とエリンの王獣軍が戦場に 投入される

自然のバランスを崩したことによって到達した帰結は圧倒的だった. その圧倒的な 体験から得られた知識を, 隠すか, それとも引き継ぐかで, エリンらしさが出たという 感じがした

あとがきに, 探求編 (3) と完結編 (4) が生まれたきっかけはアニメ化だったというような ことが書かれていた. 文章も, 視覚を強調するような説明が駆使されているように感じた

「ローマ人の物語 <35> 最後の努力 <上>」 (塩野七生, 新潮文庫) 読了

ディオクレティアヌスは, ローマの現状 (広い国土と, いたるところでの蛮族の侵入) と自己の力 (軍事はイマイチ) を 冷静に判断した上で, 自分を含めて最初は 2 人, そして最終的には 4 人の皇帝を任命し, それぞれに担当領域を決めて 帝国を維持しようとする. それはそれで成功するのだが, それの副作用として徐々にローマが衰亡へと向かうようになる

現状から「変える」ことには, 必ずプラスの面とマイナスの面がある. ローマ帝国に平和をもたらし, また長期の安定を 狙ってディオクレティアヌスは様々な施策を打つのだが, 後世から見ると, より長期の視点からはマイナス面も目立つという のは, 運命の皮肉みたいなものを感じる

※ 34 巻も読んでいるのだが, ここに感想を書いていないことに気付いた :-) まぁ, よしとして, 先に進みます

「ローマ人の物語 <1> ローマは一日にして成らず <上>」 (塩野七生, 新潮文庫) 読了

ローマのスタートの部分, 王政のもとでローマの最初の国の形ができていったところの話. ローマで徐々に秩序が整い, 敵をも組み入れつつ国が大きくなっていくところが興味深い

昔, ローマへ行ったときにクイリナーレというホテルに泊まったのだが, 「クイリナーレ」という 地名がローマの初期から存在していたことを知ったのは, 本書からでした. 今, 「ローマ人の物語」の 終わりのほうを読みつつ, 一方で最初から読み直していきます

2011年10月8日土曜日

「大局観」 (羽生善治, 角川 one テーマ 21) 読了

「大局観」というタイトルだが, 1 冊まるまる「大局観」ではなく, 将棋という勝負の世界に 身を置く羽生さんのいくつかの思いや考えが述べられている. リスクや情報, 運についての 考え方が興味深い

将棋の戦法も日々進化し, また従来とは違う方法で腕を磨いてきた若者も活躍している. そういう人々と同じ土俵で戦って勝つためには, どんなにベテランであっても将棋の研究を 怠らず, リスクを取って戦い, 成長を目指さなければならない. 言われてみれば 当たり前かもしれないが, 将棋一筋でそれを実践してきた羽生さんの言葉だから 重みを感じた

また羽生さんの興味・関心の幅の広さにも驚く. 多分, 「将棋とは何か」を常に考えていて, 得られた仮説を検証するために異分野の勉強もしているのだと思う

2011年10月7日金曜日

「てふてふ荘へようこそ」 (乾ルカ, 角川書店) 読了

ビリヤードが好きな大家さんが管理する「てふてふ荘」は格安のアパートだが, どの部屋にも 地縛霊がいて, 住人は地縛霊と一緒に暮らしている. 生き生きとした地縛霊たちが住民と生活し, それに よって住民たちも徐々に変化していく様からは, 生きる力を与えられるような気がした

いろんな地縛霊がいるのだが, 励まされたという観点で 3 号室の石黒が私にとっては ベストかな? 私も乙 4 持ってるし :-)

「世にも奇妙な物語」あたりで実写化してくれたら面白いかも

2011年10月2日日曜日

頭をからっぽにする

今, 読んでいる羽生さんの「大局観」 (角川 One テーマ 21) に, 集中力を高める トレーニングとして, 何も考えない時間を持つということが挙げられていた. 確かに, 仕事と 関係ないことをしているときに, いいアイデアがふっと出てきたりすることがあったりする ので, なるほどなと思った

「仕事のことを考えない」方法は, 大きく 2 つあると思う. 1 つは, 他のことで頭を一杯に してしまうこと. もう 1 つは, 本当に何も考えないこと

例えば気分転換に体を動かす場合は, 前者に相当する. 走っていて疲れてくると, 「疲れた」 ということが頭の中で一杯になって, 仕事のことを考える余裕がなくなる. 雑念を払うという 目的で荒行に励むというのも, 考え方としては同じだと思う. しかしこの場合は, 仕事のことは 考えていないとはいえ, 別の何かが頭を占有していて, 新しいアイデアが思いつく余裕が 少ないのかもしれない

もう一方の「何も考えない」は, 荒行に対する座禅の考え方だ. 本当に頭を空っぽにする. 新しいアイデアが入ってくる余地があるが, 雑念が入ってくる余地もある. 難しいけど, こっちにも こっちなりの効果が期待できるんじゃないかと, 最近思っている

この秋は, 何も考えない時間をもつことを心掛けてみる

2011年10月1日土曜日

食堂の席取りと囲碁

食堂の席取りが, 囲碁に似ているなと感じた話

昼食時, 職場の同僚数名で食堂へ行く. 一緒に食べるメンバは 5 ~ 6 人なのだが, 同じ タイミングで職場を出られないときもあり, その場合は, 例えば 2 ~ 3 人が先へ行って, 残りは 遅れてくるという感じになる

先に行った人は, 一応は全員が座れそうな場所を確保するのだが, あからさまに荷物などを 置いて席取りするのもマナー違反なので, ちょっと工夫する

例えば窓際に 2 × 3 = 6 人掛けのテーブルが空いていたとして, 先に行った 2 人が 窓際に座るとすると, 残りの 4 席は多分空いているように見えるだろう. もし仮に, 先に行った 2 人が, 6 人掛け テーブルの中央部に座ったら, 窓側の 2 つの空席に座る人は少ないと思うから, そこは確保できる. ただし, 窓側では ないほうの 2 つの空席は, その隣のテーブルの空き状況次第では, 他の人が座ってしまうかもしれない. だからといって 窓側に 4 席の空席を作って 2 人が座ると, 4 席の空席が確保できているかは微妙な感じで, 例えば 2 人組だったら 窓際に座ってしまうかもしれない

こんな思考が, 囲碁の陣取り合戦に似ているような気がした

久しぶりの, 本や映画以外の文章でした :-p

「獣の奏者 (3) 探求編」 (上橋菜穂子, 講談社) 読了

降臨の野での事件から 11 年後, エリンは大公の命令である闘蛇村での <牙> の大量死の 謎を解明するが, そこで国に危機が迫っていることを知る. 国の力を高めるため, 王獣部隊の創設が エリンに命じられるが, エリンは別の道を考えようとする

最後のエリンの決断が, 実はイマイチ腑に落ちていない. 生き物の生を歪めたくないという エリンの考えと, 王獣を増やすというエリンの決断が矛盾するように感じる. だが, 王獣は本来は 闘蛇を食らうものということを考えれば, 条件付での王獣部隊の創設は, 王獣にとっては自然な活動 なのだろうか? (降臨の野でのリランの活躍を考えると‥)

2011年9月24日土曜日

「ローマ人の物語 <33> 迷走する帝国 <中>」 (塩野七生, 新潮文庫) 読了

皇帝マクシミヌス・トラクスから, 皇帝ガリエヌスまで. 東方・西方からの蛮族の侵入を 受けながら, 皇帝はめまぐるしく変わり, そんな余裕も無いのに内戦で国を消耗させたり していた時代の話. 皇帝は政治のトップであるとともに, 軍事のトップでもある. なので両方を 満足させないと皇帝の足場が崩れてしまうというのが, 皇帝の難しさだ (しかも血筋とか 正統性とかも要求されている)

「獣の奏者 外伝 刹那」 (上橋菜穂子, 講談社) 読了

エリンがイアルの子を妊娠し, 出産するまでの物語と, エサル師の学童時代の物語. 身分など, 自分ではどうしようもないことはいくつもある. でも, だからといって 生まれてこなければ良かったという生 (せい) は無く, 生まれてきて良かったと思えるか どうかは自分次第である, というメッセージが伝わってきた

最後に書いてった, 物語を書くことに対する著者の姿勢にも興味津々

2011年9月18日日曜日

「怪 vol.0033」 (カドカワムック 392) 読了

特集は蟲と天変地異. 後者に関しては, 鯰絵の描かれ方の変遷の解説が興味深い

荒俣宏と恩田陸の小説がスタート. 恩田陸の話は, 今回はエピソードのみで, その背後の事情などはまだ 描かれていない. 今後の楽しみということで

みうらじゅんの「飛び出し坊や」は, 「それは『怪』なのか?」という疑問もあるが, 複製される際の伝達ミス というのは怪談話や妖怪話に通じるところもあるのか?

2011年9月17日土曜日

「ローマ人の物語 <32>迷走する帝国 <上>」 (塩野七生, 新潮文庫)

数年前, 友人に「ローマ人の物語」を借り, その当時に文庫本化されていたところまでを 読んだ. 最近「文庫本版完結」ということで書店などで本書を見掛けることが多くなり, 読書を再開しようと思ったが, どこまで読んだのかを覚えていない :-) 書店で立ち読みして, 多分ここから再開すればよいだろうと思って手にしたのが 32 巻

カラカラからアレクサンデル・セヴェルスまでを扱った 32 巻だが, この時代は 皇帝が短期間で交代し, さながら現代の日本のようである. ただし当時のローマが 現代の日本と違うのは, 皇帝が支持を失うと謀殺されてしまう点である. 政治と軍事の 両方の能力を要求されるローマの皇帝は, しんどい仕事だと思った (当たり前だ)

2011年8月28日日曜日

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版 : 破」 on TV

TV アニメで有名なエヴァンゲリオンの映画版. エヴァの操縦者がレイとシンジの 2 名だったところに アスカが加わり, 空から落ちてくる使徒に対して 3 人で攻撃をするあたりから人間関係が徐々に変化する. しかしアスカの乗った 3 号機が起動試験時に暴走. 使徒に感染したと見做され, ダミープラグが挿入された 初号機が 3 号機を叩きのめすのを見た初号機パイロットのシンジは, 心を閉ざしてしまう. しかし新たな 使徒がレイの乗った零号機を取り込むのを目の当たりにして, シンジは再度, 初号機へ乗り込み使徒を退治 するが, それは活動限界を越えた暴走であった

人間関係や人との距離感に対する悩みの描き方は good だが, それよりも私としては, エヴァの動きの 気持ち良さをについて書いておきたい. 空から落ちてくる使徒に対して全速疾走する 3 体のエヴァ. 特に シンジの乗る初号機は目標に一番近かったこともあり, 外部からのアシストを受けながら進路を変え, 直線コースになってからは音速を越える走りを見せる. 操縦者と指揮者の阿吽の呼吸や, 生き物と見紛う ようなエヴァの動きに, 鳥肌が立った. またダミープラグで動く初号機, ビーストモードに入った 2 号機, 暴走した初号機などの, 理性を失い本能のみで動くかのようなエヴァの姿には, 理解できない対象に抱く 恐怖心のようなものを感じた. アニメの表現力の進化ー表現者の進化と表現技術の進化ーを見せつけられる 映画である

次回作 「Q」は 2012 年秋の公開予定 である. 観に行くか, レンタルを待つか, TV 放送を待つか

2011年8月20日土曜日

「東のエデン・劇場版 I (The King of Eden) & II (Paradise Lost)」

日本をリセットするために発射されたミサイルを撃ち落とした滝沢は, この国の王様になることを ジュイスに依頼して姿を消したのが TV 放送のラスト. その後, 咲は滝沢を探しにアメリカに行き, 滝沢を見つけるも, 彼は記憶を失い別の名前になっていて, また, 王様になる依頼は続行中だった‥

物部が描く国の形ー国民は国のパーツであって, 優秀な人材を集めて小回りの利く小さな政府を作るーに 対し, 滝沢の描く形は 1 人 1 人が力を出して頑張ろうというものであると思う. 時間はかかるかもしれないけど, 1 人 1 人が力を出さないとその総体である国は変わらないということだと思う

ジュイスの声が非常に人間的だったのが, 面白かった

Ubuntu ; Grub の表示設定

【要約】(Ubuntu の) Grub2 で画面表示の設定を変えるには, /etc/default/grubGRUB_GFXMODE を修正すれば良い

Ubuntu をインストール して 使っている. 起動の際は, Windows Vista のブートローダから Grub を選択し, その Grub で Ubuntu を起動させている のだが, Grub のデフォルトの表示設定が私のモニタに合ってないみたいで, Grub の画面になると何も表示されないという 状況だった. 特に気にせずに使用していたのだが, カーネルをアップデートした際にうまく起動できなかったため, Grub の表示設定を見直した

結論的にはすごく簡単で, /etc/default/grubGRUB_GFXMODE を画面サイズ に合わせる (GRUB_GFXMODE=1024x768) だけで OK. 設定後, sudo update-grub すれば, 再起動後に Grub の画面が見えるようになった

update-grub は Ubuntu だけじゃなくて, Windows Vista のパーティションも見つけていて, 起動する OS の選択画面で Vista が表示されているのもまた一興

2011年8月19日金曜日

掃除

この休みは割と掃除をしたので, 次のタイミングを忘れないように書いておく

  • 洗車 ; 洗車 + ワックス + 車内掃除. ワックスは「3 か月もちます」と書いてあるので, 次は 11 月? (寒そう)
  • 玄関とベランダ ; 久しぶりにデッキブラシで水洗い. 正月休みは寒そうなので, 5 月の連休辺りに次の掃除をしたい
  • 換気扇 ; 次は 5 月の連休 (3 回の大型連休で, 毎回だと大変なので, 2 回に 1 回という自己ルール). シロッコファンも毎回掃除したほうが楽か?
  • 風呂 (エプロンの内側) ; 2 ~ 3 年後ということで, 2013 年か 2014 年の夏にでも
  • トイレ ; 分解掃除は, 次は正月休みにでも

やり忘れている掃除も列挙しておく

  • 各部屋の通気孔のフィルタ ; 冬に通気孔を全開にすると寒いんだよな…
  • 網戸 ; それほど汚くはないと思うが, 1 度, 外して, 洗いたい

「コクリコ坂から」

※この文章を書いている時点で公開中の作品です. ネタばれ注意

幼い頃に父を失った女子高校生が, 小さいときからの習慣で, 父の帰還を願って信号旗を揚げ 続けていた. 一方, 彼女が通う学校ではクラブ活動用の老館が建て替えられようとしていて, 彼女は建て替え反対を先導する男子が気になるようになる

原作を少女マンガから持ってきたこともあり, ジブリらしからぬストーリィ展開はかえって 新鮮さを感じた. ただクライマックスへと向かい始めた辺りから展開が速く, 私としては もう少し人物の心情に迫っても良かったと思う (心情の取り扱い方はジブリっぽかったけども)

ストーリィとしては良かったと思うのだが, 私には主題がよく分からなかった. ポスターの 「上を向いて歩こう」というフレーズも取って付けた感じだし, 「なぜ, 今, この作品を?」という 部分を私は掴むことができなかった (このへんは, 録画したけどまだ見ていない NHK の特番を見ると 分かるのか?)

オープニングの朝食準備の歌は, 面白いと思いました

「ハーモニー」 (伊藤計劃, 早川書房)

医療分子などにより体の悪いところは病気になる前に発見されるような世界, ヒトは痛みや 苦しみを感じずに生活できるようになっていた. そのような世界に違和感を感じた女の子が, 友達 2 人と巧妙な自殺を図り, 友達 2 人は直前で発見されて一命を取りとめるが, その 女の子は亡くなってしまった. 13 年後, そんな健康な社会を揺るがす事件が起こり, WHO の 職員である死ねなかった女の子は, 事件の背後に個人的な繋がりを見つけ, 事件の解決に挑む

個人の健康が監視・維持される社会という設定は他でも見たり読んだりしたことがあったが, その技術が究極まで進化するとどうなるか? を描いた点で, この作品は他と違う要素を持つ. 健康である ことは良いとしても, それが監視される社会はやっぱり窮屈なのか?

この作者の本を読むのは初めて. 続いて他の本も読んでみようと思う

2011年8月16日火曜日

Ubuntu 11.04 Desktop (日本語) インストール

長らく Vine Linux を使ってきた. Vine Linux 6 がリリースされたので, Ver.5.2 からアップグレードしようと したのだが, インストール自体は問題がなかったけど, X の表示がうまく いかない. xorg.conf の設定程度なら何とか対処できたかもしれないけど, 問題はロードされているモジュールとビデオカードやモニタとの相性の ようで, ドキュメントを読んでそれを解決する気力が出ない (X の 起動時のログを見ると, モニタ名などは拾えているみたいだったのだが‥)

ならば思い切って浮気をしてしまえということで, 選んだディストリビューションは, 最近良く目にする Ubuntu. これの, Ubuntu 11.04 Desktop 日本語 Rimix CD をライブモード (?) で起動したら 全く問題なかったので, そのままインストールした

インストールは, 他のディストリビューション (と言っても, 最近は Vine Linux の経験しかないが) と同様に簡単. 私の場合, 下記のように パーティションを切ってインストールされている Vine Linux に上書き するため, パーティションとマウントポイントの設定を間違えないように 注意する必要があった

  • /dev/sda5 ; /boot
  • /dev/sda6 ; /

またブートローダは Windows Vista のものを使うため, Grub は /dev/sda5 にインストールする必要があり, それを 明示してやらなければならない. インストール終了後に, インストールで 使用した CD で ライブモード (?) で起動し, 下記のコマンドで ブートイメージを取得. Windows を起動して, Vista のブートローダに 追加した ( 参考 ; @IT の記事)

dd if=/dev/sda5 of=ubuntu.bin bs=512 count=1

使ってみた 1st impression は極めて良好. 知っているコマンドでも apt-get install する必要がある場合はその旨が表示されるし, 危ないコマンドは sudo 経由で動いている みたいで, 大抵はパスワードを要求されたり, 親切な設計になっている

ただ私の場合はクリーンインストールをしてしまったので, キーボードやドットファイル, ブラウザのブックマークなどの設定を復旧させなければならないのが少し手間 (学生時代は それが楽しかったのだが‥

1996 年頃に Slackware からスタートした Linux ライフは, Vine Linux を経て, Ubuntu へ たどり着いた. tgz → rpm → deb と渡り歩いたことになる

2011年7月31日日曜日

「未曾有と想定外」 (畑村洋太郎, 講談社現代新書)

帯にも書かれているが, 失敗学で有名な畑村先生が, 原発事故調査・検証委員会の委員長への就任が決まり, そうなると報告がまとまる前に「知り得た事実を自由にオープンにすることができません」と考えて, その前に まとめられた内容が本書である. しかし分量も十分だし, 説得力もあるし, 日々, 方々から聞こえてくる 「未曾有」とか「想定外」という言葉へのモヤモヤ感の理由がよく分かった

簡単に言えば, 今回の津波は 1200 年も遡れば未曾有ではないし, 原発が事故を起こす状況を 想定するのが専門家の仕事である. 地震や津波に関しては, 土木技術などのハード面が急速に発達しているが, そうは言っても自然の力は大きいので, 避難するなどのソフト面の対策を決して忘れてはならない. 原発については, 法律や規制に基づいていればそれで良いという考えではダメで, 社会の要望の変化を 敏感に察知して, それに対応した終わりのない安全対策をしていく必要があるということだろう

自動車も, 私の小さい頃は前部座席に 2 点式のシートベルト (装着は義務ではなかった) しか無かったが, 前部座席のシートベルトが 3 点式になり, かつ義務化され, 後部座席にもシートベルトが付く (最初は 2 点式だったが, 今は 3 点式. しかも装着が義務化) ようになった. 自動車を運転する人が増えたことと, より安全を意識する社会になったことを受けて, このように変化したのだと思う. このように, 技術として あるレベルで完成しても, 安全対策は不断で進めていく必要がある

「ダークゾーン」 (貴志祐介, 祥伝社) 読了

気がつくと, 軍艦島に似た「ダークゾーン」と呼ばれる空間にいた奨励会 3 段の塚本たちは, 異形の者となっていた. それぞれが役割を与えられていて, 自分たち = 赤軍は青軍と 7 局を戦い, 4 勝すれば勝ちとなるゲームに参加させられていた

ゲームの緻密な設定, ダークゾーンと現実を行ったり来たりする目まぐるしい舞台の変化, 多用された漢字, 映像化が困難なストーリィなど, 貴志 (棋士と同音ということに今気付いた) らしい 作品だ. ダークゾーンというありえない世界が舞台であるにもかかわらず, そこでの戦いには 大きなリアリティを感じて, ドキドキした

第七局, 青軍の歩兵が成ったとき, 塚本はペンタグラムで守っていたが, DF 1 体を実体化させて ヘキサグラムにしていたら, 可能性としてもう少し楽になったのではないか? なんて思ったりした

2011年7月2日土曜日

What happened to my avocado? / アボカドどうなった?

ここ 1 年くらいアボカドに全く触れていなかった (前回のポスト) ので近況を報告したい

  • 身長が伸びて, 1 段目の葉っぱ群の上に 2 段目の葉っぱ群も発生したのだが, 6 月の猛暑で枯れてしまった. 現在, 1 段目の葉っぱ群だけ残っている
  • 1 段目の葉っぱ群の上辺りから, 枝分かれが始まり, そこに小さな葉っぱが付き出した
  • 枝分かれが始まった頃から, 外に出して育てている. 特に栄養は与えていないが, 最近の気温上昇を受けて 少しずつ伸びつつある

伸びだすと, だんだんかわいく感じる :-) 育てる者のえこひいきというか, 自分勝手というか

2011年6月29日水曜日

見える化

職場を整理していたら, ホワイトボードが 1 つ余った. 捨ててしまうのももったいないし, 何かに活用できないか, ひとり勝手に考えている

工場とかに行くと, 今月の生産目標に対して現在の進捗がどうだとか, ラインでは今は こんな製品を生産していますとか, 掲示物を使って上手に「見える化」されていることがある. 自分の自分ひとりで抱え込むのではなく, 第 3 者にも分かるようにすれば, そこから何かの 気付きが生まれて, よりスムーズに仕事が進むことを期待して, 「見える化」が進められている. 職場で余ったホワイトボードも, そんなふうに活用できないか?

ふと, 中学生の頃に通っていた近所の英語塾のことを思い出した. そこでは, 3 か月だったか 半年かごとに 1 冊のテキストが渡される. テキストと言っても短いストーリィが英語で書かれて いるもので, 小学生用のテキストはほぼ絵本のようなものだ. そのテキストを使って, ページ毎に, 意味は分からずとも読む, 訳す, 覚えるという勉強をその期間でこなすのだが, 塾生全員の進捗が教室に張り出されていて, さぼっていると一発でばれてしまうのだが, ある意味で励ましにもなった. そんなことが, 職場で余った ホワイトボードを使って実現できないか?

私の職場の業務は非定型のものが多く, 標準化が難しい. でもそれは, そう思い込んでいるだけかも しれず, 標準化が難しいとはいっても 1 週間や 1 か月の計画は立てられるし, その計画を基準にして 進捗を評価することは可能だと思う. 途中で仕事の進め方が変わったら, そこで計画を変えれば良い. 自分の計画を監視されているようで嫌な感じを持つかもしれないが, 慣れればメリットのほうが多いような 気がする

2011年6月25日土曜日

「失敗の効用」 (外山滋比古, みすず書房) 読了

外山先生のエッセイ集で, タイトル「失敗の効用」はその 1 つ. 筆者流の ものの見方・考え方に, はっとするところもありました

私にとって耳が痛かったのは, 人に合わせて食事をするというマナーについて. 会社の食堂で同僚と食べるときは問題ない (みんな, 食べるのが速いから) のだが, それ以外の場面ではどうしても私は先に食べ尽くしてしまい, 時間が余ってしまうのだ :-p

2011年6月19日日曜日

「天と地の守り人」 (第一部, 第二部, 第三部) (上橋菜穂子, 新潮文庫) 読了

南の国, タルシュ王国が, 北の国々への侵略を開始し, 新ヨゴ皇国に兵を送る準備を進める. 新ヨゴ皇国は鎖国し, 国内の戦闘体制を整えようとするが, 戦に慣れていない新ヨゴ皇国内には 様々な歪みが生じる. 状況を打開すべく一か八かの賭けに出たチャグムは, 新ヨゴ皇国では 死んだものと思われていたが, バルサにはチャグム探索の依頼が来る

チャグムの長い旅とバルサの人生の総決算というようなストーリィ. 全てがハッピーエンド というわけにはいかないが, 収まるべきところに収まった感じだ. 個人的には, 呪術師としての タンダの活躍をもう少し見たかったが, タンダに対するバルサの想いも伝わってきたし, それは それで良かったと思う

ラスト, 帝とチャグムはもっと激しく対立するかと思ったけど, 案外と帝は大人しかった. 神の子としての自分の立場を知りつつも, 自分の力の限界を感じていたからか? 「天の神に責任を あずけ, だれもが真実を見ようとしない, 無責任な国」というチャグムの想いは, 日本の置かれた 状況を示唆しているようにも感じる

というわけで, 守り人シリーズ, 文庫本でコンプリートとなりました :-)

2011年6月5日日曜日

「理系バカと文系バカ」 (竹内薫, PHP 新書) 一応読了

とかく日本では「理系」「文系」と分類したがるが, 両者の典型的な思考・行動パターンを 指摘した上で, 要はバランスが大事だよということを説いた本. 書いてあることはいちいち もっともなのだが, 馴れ馴れしい文体は私の好みではない :-p なので筆者の竹内薫さんの 評価も私の中ではイマイチだったのだが, 日経新聞の夕刊の書評欄で科学分野を竹内薫さんが 担当されていることを最近知って, 評価が上がりつつある

本書の最後に挙げられているオススメ本の中に「エッジ」 (鈴木光司) があったことも, 私の中での評価を押し上げている

2011年5月21日土曜日

「新世界より (上・下)」 (貴志祐介, 講談社) 読了

呪力が使えるようになった人間の世界, 外周を八丁標で囲われた町で暮らす人々. 図書館では昔の図書は禁書となり, たくさんのタブーに囲まれて平和に暮らしていた. しかし タブーの綻びから世界の真実を関心を持つようになった主人公は, 大きな事件を経験する

「呪力を持つ人類」という仮定から, その歴史や社会が作り上げられているが, 物語の 「黒さ」は「悪の教典」を彷彿とさせる (両者とも「黒」すぎて, 映像にはできないだろう). 人類と対比されるバケネズミの理路整然とした行動・生活様式は, 今の日本に必要なもの かもしれない. また漢字への拘りは「ISOLA」の印象と重なった

心臓が止まるまで逆転を諦めない奇狼丸の態度が, 心に残った

2011年5月8日日曜日

「怪 vol.0032」 (カドカワムック 377) 読了

vol.0032 の特集は, 「豆腐小僧」と「女」

「女」のほうは分担執筆している人が各々の興味に基づいて書いており, 脈絡はないが 「怪」らしくてそのほうが良いのかもしれない. 有名なイタコが近いうちにいなくなるかもしれない というのは, もう仕方がないのかもしれない

「豆腐小僧」は, 江戸時代の子供の妖怪に関する話や, 豆・豆腐のもつ力みたいな 話があり, こう言っては失礼だが以外と興味深い話だった

それ以外だと, 四天王に踏まれている鬼, はなかっぱ, 昆虫食あたりが Good. 京極の話は 読まなかった :-p

最近, 「怪」のスタイルが徐々に決まってきた感がある. それを壊していくような 筆者の登場を楽しみにしています

「〈アイデア〉の教科書」 (山田壮夫, 朝日新聞出版) 読了

電通で働く著者が, ロジカル・シンキングなどでは解決できないような課題に 対する <アイデア> を考えるための「ぐるぐる思考」を紹介した本. それとは 気付かないうちに, これに似たような発想法をしている場合もあるかもしれないが, 発想のプロセスを意識することで, よりよい <アイデア> にたどり着けるように なると思った

なるほどなぁと思ったのは, 本筋の「ぐるぐる思考」に関することはもちろんだが, それ以外に「イノベーションの 3 要素」にも興味を持った. 本書ではイノベーションの 3 要素として, 起業家精神, アイデア, 技術が挙げられている. 良いアイデアがあり, それを実行するための技術があったとしても, 起業家精神, 私の解釈ではその取り組みを 継続していくための仕組みやリソースにまで気が回らないとダメということだろう. 一時的な取り組みでは, その時は良いとしても, 結局は続かなくて元に戻ってしまう のだ

本書で触れられていた, 野中郁次郎さんの本も読んでおきたい

2011年5月5日木曜日

「パウル・クレー展」 @ 京都国立近代美術館

平安神宮に近い 京都国立近代美術館 で開催された 「パウル・クレー展」に行ってきた. クレーの創作の過程を 見せるような展示になっており, 単なる絵画ではない不思議さを感じた

クレーの作品で変わっているところとして, 例えば 1 度描いた絵画を切り離して複数の別の作品に 仕上げたり, 切り離したものを貼り直して 1 つの作品に再構成したりする点がある. 抽象的な絵画を 切った貼ったして完成に仕上げていく過程は, なんでそんなことをするのだろう? という思いを 抱かせる

また, ある作品の裏面に別の作品が描かれていたり, 黒の油絵の具で作ったカーボン紙で デッサンを転写して作品を作るなど, 制作過程にこだわり (?) を感じる作品も多く, 今回の クレー展ではそのような制作過程を意識した展示になっていた. 「なぜそういうふうに描くのか?」と 考えても分からないのだが, いつもと違う切り口で絵画を見るのは新鮮だった

2011年5月4日水曜日

京都・奈良 in 2011 ゴールデンウイーク

まだゴールデンウイークの途中ではあるが, 私のメインイベントは終わってしまったので, 忘れない うちにまとめておく. 2011 年のゴールデンウイークは, 京都・奈良というベタな観光地へ車で 行き, 渋滞に巻き込まれた :-p

【京都】 JR 京都駅の駐車場に車を止め, 伊勢丹の上の方で食事. その後, 岡崎公園駐車場 に車を止めて, 京都国立近代美術館 で 「パウル・クレー展」を見学した

JR 京都駅 に到着したのは 11:30 くらい. 駐車場にはすっと入れ, 5F に駐車. 駐車場はまだまだ空いている感じだった. 食事して, 伊勢丹をブラブラ して, 13:30 頃に車へ戻ってみると, 車がぎっしりと詰まっていた. なお料金などを気にしなければ, 京都駅周辺の大規模駐車場は, この京都駅の駐車場の他にイオン京都モールの駐車場もある

次の目的地は, 平安神宮近くの 岡崎公園駐車場. 鴨川沿いに北上し, 祇園で 1 本東の八坂神社に面した道に入って北上するも, 大渋滞 :-p. 片側 2 車線の道路だが, 左側の車線はバスやタクシーがよく止まるし, 右側の車線は右折待ちの車でよく止まる. 多分, バスも定時運行できてないんじゃないか? というくらいの混みようだった (私の車はその一因でもあるが)

岡崎公園駐車場 では入り口に十数台の車の列があったが覚悟を決めて並ぶと, それほどの時間もかからずに 中へ入れた. 午前中から来ている人が, 昼食後に出ていくタイミングにうまく重なったのか?

帰りは 17:00 前に出発したのだが, 行きのとき以上の大渋滞. 出発してから四条大橋を越えるまでに 1h 以上も かかってしまった :-p. 前方が詰まっていて交差点を進めない → 対向車線から右折車が交差点に進入 → でも横断 歩道に歩行者が多すぎて横断歩道手前で止まってしまう → 前方が空いても右折車が邪魔で直進できない → 横断歩道の信号が変わって右折車が進んでも直進方向の信号も変わってしまい数台しか直進できない, という 負の連鎖に巻き込まれたりした

思ったのは, 幸い京都駅は観光の中心から少し外れているので, 京都駅周辺に車を止めて電車 (地下鉄) で 観光に行くのが better かと. ただ京都駅周辺の大規模駐車場は比較的料金が高いので, 伊勢丹とかイオンでの 買い物や食事を組み合わせて駐車料金が割引になるような工夫を考えるのが良いかも

【奈良】 まず東大寺へ向かうも空いている駐車場を探せず, 奈良町の外れの方にある民間の 駐車場に車を止めた. 東大寺, 春日大社, 興福寺を巡り, 途中, 夢風ひろば で食事した

ネットで駐車場の混み具合を調べると, 10:00 くらいでは春日大社の駐車場も空いていたのだが, 現地に 11 時くらいに到着すると, 県庁前の交差点から東大寺前までの 1 車線道路がぎっちり. 道路の駐車場の 空き状況表示もあてにならず (「空」マークでもバス専用だったり, その駐車場を所有する建物の利用者のみ だったり), 東大寺前で右折し, 奈良町の外れ (JR 奈良駅のほう) に駐車

お昼ごはんは 13 時頃ということもあり, 少しの待ち時間で OK. その後, 春日大社へ. おみくじ売り場を 見ていると, 「凶」の確率が高いような感じがした

奈良の弱点は都市内も都市間も道が狭いこと. 奈良市の観光地付近ではゴールデンウイーク中は 「パーク & ライド」 (中心地から少し離れたところに車を止めて, 中心部へはバスや自転車で行く) を やっていたようなのだが, 道にある看板がチャチで「本当にやってるの?」と いう感じだった. 観光バスやタクシー, 障害者・老人の乗っている車以外は完全にシャットアウトして 「パーク & ライド」を徹底させるというムチを使うか, 「パーク & ライド」利用者に各種割引券を 配布するアメを使うなど, 手はいくつかあると思う. また車で混雑する別の理由は, 車で立ち寄る観光客が多い → 滞在型の観光客が少ない → 宿泊施設が不十分という長年の課題もある. 「パーク & ライド」的に, ちょっと離れたところにホテルを作って, バスが各ホテルと観光地を巡回するようなことをやっても 良い

なお, 京都では観光地に行かなかったのであまり感じなかったが, 奈良では外国人観光客, 特に アジア系 (中国人や韓国人だと思う) を良く見かけた. 関西方面には海外からの観光客が戻ってきて いるのかな?

2011年4月17日日曜日

2011-1Q のアニメを振り返る (3) レベル E

最後に, テレ東系で放送していた レベル E. 「幽遊白書」で有名な冨樫義博の 10 年以上前の作品をアニメ化したもの. 「アニメノチカラ」の時間帯で 放送されたアニメで, ただそれだけの理由で初回を録画して視聴. 以降, ずるずると見続けた. この原作をアニメ化したという思い切りと, オープニングに栗山千明をもってきた感性に, エールを送ります

たくさんの宇宙人が紛れて暮らしている地球に, ドグラ星の王子と側近が不時着. 王子は記憶を失い, 地球人の高校生のもとで暮らし始めるが, それは他人を困らせるための 王子の演技. その後も王子の企みによって周囲の人が振り回され続ける, という話

基本的には壮大なドタバタ話で, ひょっとしたらそれなりの意味も汲み上げられるのかも しれないが, ドタバタ話を単純に楽しむというスタンスで見続けた. 原作者の発想の 大きさ, 意外さが楽しかった

こんなふうに, アニメの原作として新しいマンガを追うのではなく, ちょっと忘れられているような マンガにスポットを当てるというのも面白いと思った (企画者の感性がストレートに問われるけど)

以上, 2011-1Q は 3 作品を見た. 2011-2Q は ノイタミナ の 2 作品のみで行く予定. デフォルトで ノイタミナ を見るように なってしまったが, それで良いかは思案中

2011-1Q のアニメを振り返る (2) 放浪息子

その 2. ノイタミナ枠の 放浪息子. 男の子になりたかった女の子と, 女の子になりたかった男の子が中学生になり, 友人たちとの少し複雑な人間関係の中で日常を過ごし, 成長していく話

中学校への進学から, 文化祭で倒錯劇をやるまでの前半では, 明示的には語られないが 色々あった小学校時代の人間関係をベースに, そこに新たな友人たちが加わって物語が 進行する. 主人公・二鳥の行動や考えは, 見ているこちら側にも緊張を強いてくるような 緊迫感を感じた. 文化祭の倒錯劇では, 千葉さんのロミオに対し, 二鳥ではなくマコちゃんが ジュリエット :-) これでマコちゃんと千葉さんの仲がどうかなるかと期待したけど, どうにも ならなかったのは千葉さんが他人や自分の過去に対して律儀だったからか? 文化祭の回の最後, 劇を見たマコちゃんの 母親が, ロミオのセリフを息子に語りかけたシーンがあった. マコちゃんは, 母親が自分を からかっていると思ったが, 多分そうではなくて, 息子に対する母親の愛情が, 千葉さんではなく 自分があのセリフを息子に語りかけたいという想いになり, それが行動になって 現れたのだと思う. 女性向けのマンガをベースに, 丁寧にアニメ化したからこその シーンだと思う

後半では, 二鳥は意外にも年上の安那ちゃんに告白して付き合うようになり, またクラス替えで小学校時代に嫌な思い出のある土井と同じクラスになり, 衣替えのときには高槻さんが男の格好をして登校する. 男の格好をする 更科さんや高槻さん, また土井の言動を受けて, とうとう二鳥はセーラー服を着て 学校へ来てしまう. それまでの流れからは, いつかはこうなるだろうと思わせつつ, 実際にそうなるとそれが異常であるというギャップが, うまく表現されていたと思う. その結果, 二鳥は学校へ来ても保健室で過ごすようになり, 安那ちゃんから別れられて しまうが, 2 年生の文化祭をきっかけに, 元の関係に戻れそうになる. 小さいことの 積み重ねがいいエンディングに結実して, 良い作品になったと思う

最後, 「女の子の服は似合わない (高槻さん). 男の子の服はつまらない (二鳥)」という セリフがある. 高槻さんが男の格好をし, あるいは二鳥が女の子の格好をする理由が これであると字面通りに受けとって, さらに文化祭で二鳥が自分の声変わりを肯定的に 捉えたことと併せて考えると, 二鳥は女の子になりたいというわけではなく, 自分の考えに男の子らしい強い自信を持っているだけで, それがたまたま女の子の格好として外に出ただけというふうに感じる. そのあたりが 文化祭で安那ちゃんに伝わって, 安那ちゃんはそれを理解したから, 安那ちゃんは最後に劇を見に来れたのだろう

放浪息子 では音楽も良かった. オープニングは, 最初は CM でピンクの口紅を付けた男が歌っているのを見て少しゲンナリしたけど, 原作を 読んでから制作した歌だけあって, アニメ本編にマッチしていた. また劇中では 心情を表現する曲が良く, 特に「ラ・ラ・ラ」とラの音ばっかりの曲が, 沈んだ心, 少し 上向きの心などをうまく表していた. この曲は, 少しアレンジの違う数パターンがあるような 気がするが, 定かではないので, CD が出たら確認しようと思う

蛇足. フラクタル放浪息子 もそうだったのだが, 話が最後に近付くと, オープニングの歌を飛ばして本編に入り, 途中や最後に 歌が来るというパターンが多い. こうすると物語が急展開しているような印象に なるけど, パターン化してくるとちょっとつまらなくなるのは私だけか?

2011年4月16日土曜日

2011-1Q のアニメを振り返る (1) フラクタル

関西地方ではようやく 2011 年 1Q のアニメに区切りが付いたので, ここらで振り返りを. 最初はノイタミナ枠の フラクタル

世界はフラクタルと呼ばれるシステムが支配し, 人は, 日常生活はドッベルと呼ばれる 分身に任せ, 本人はフラクタルが作り出す仮想世界で過ごしていた. フラクタルができてから 長い年月がたち, 綻びが目立ってきた. そこで, フラクタルを管理する僧院は「鍵」と呼ばれる女の子を使って フラクタルを再起動させようとするが, その女の子は僧院を逃げ出し, 男の子に出会う. また「鍵」となる女の子は, 反フラクタルの集団「ロスト・ミレニアム」の一派にも 追われていた‥という話

人間があるシステムに管理され, その中でしか生きられなくなる. しかし人間には それとは違う, 人間本来の生き方がある, というような設定であったり, ロスト・ ミレニアムの思想だったり, 男の子の悩みだったりは, 面白かった. ただ, そもそも 「鍵」とは何だったのかとか, フラクタルができたときの女の子 (= 神) の役割は 何だったのだろうかとか, 広げすぎた風呂敷を畳みきれなかった感じがあり, その 点が物足りなかった. 「攻殻機動隊」のゴーストみたいに, システムを有効にする ためにはヒトが必要なのか? 老朽化したシステムを再起動するには新たなヒトが必要 なのか? とかいろいろな想像の余地はあるのだが, 他作品からのメタファではなく 自作品の内側でそのあたりをもう少し語ってほしかった

また, 最後の最後で女の子が目覚めるシーンは, もっと感動的でも良かった と思う

フラクタル のような作品なら, ノイタミナ枠ではなく, もう少し普通の時間帯でも良かったのではないか? 現時点で そういうアニメを流す時間帯は無いけど, 放送局を気にしなければ例えば週末の 夜 18 時から 20 時くらいの間でも十分 OK だと思う. ただしその場合は 細かな表現を少し変える必要があると思うが, それによって作品の本質的な部分は 変わらないと思う. 全ての非お子様向けアニメを深夜に流す必要はないと思うのだ

最後に 1 つ, 秘密をもった女の子が男の子に出会い, 女の子は元の場所に連れ戻されてしまうが, 男の子が他の集団と協力して助けに行くという話は, 他にもある. そういう話の幹みたいな 部分でオリジナリティを出すのは, もはや難しくなってしまうくらいに多数のアニメが 世に出てしまっているのだろうか?

2011年4月2日土曜日

ハリネズミ (AZUMA HITOMI, 「フラクタル」オープニング) 口笛

久しぶりの口笛. 2011 年 1Q の ノイタミナ で放映されたアニメ フラクタル のオープニングです. 高音が続く & 息継ぎが 難しいので, 聞いてて苦しげです :-p

次は間が空かないうちに何か吹いてみたいと思う (思うだけにならないようにしたいと思う)

2011年3月9日水曜日

「TOKYO WAR MOBILE POLICE PATLABOR」 (押井守, エンターブレイン) 読了

ベイブリッジがミサイルで落とされる. 撃った戦闘機は自衛隊機なのか? そんな中で, 首都圏上空に 現れた, 戦闘機 3 機の影. 自衛隊への不信感が募り, 警察が自衛隊基地を包囲するが, 状況を 打開できない警察は, 腹を括った自衛隊によって逆に舞台から下ろされる…. いわゆる「劇場版 パトレイバー 2」の, 1994 年に出版されたノベライズの改訂版. 映画の面白さ (= 押井の拘り) が きちんと再現されていて, 当時のワクワク感が蘇る

柘植を慕った南雲とリチャードを慕った熊耳は, やっぱり相似形なのだろうか? とすると, 香貫花はイレギュラーなのか? (映画, コミック, TV 版と, 違う舞台での比較だが‥)

2011年3月6日日曜日

「東京奇譚集」 (村上春樹, 新潮社) 読了

ちょっと不思議な短編を集めた本. 個人的には最後の「品川猿」が面白かった

日常に混じる小さな不思議や大きな不思議を記した話で, お気に入りの「品川猿」には どちらかというと大きな不思議が入っている. 詳しく書くとネタバレしてしまうが, 主人公の悩みのちょっとしたシリアスさと後半の展開のギャップの大きさが面白かった

次は, 村上春樹のもう少し長い話にもチャレンジしたい

「共生虫」 (村上龍, 講談社) 読了

中学の頃から引きこもった青年は, 祖父が死んだときに祖父の体から出てきた長い虫が 自分の体内に入り込んでいるという思いに囚われている. そのことをネットで告白すると, それは共生虫と呼ばれ, それを持つ人間は特別な存在であると教えられる. 彼はそこから, 外に向かって行動を開始する

私にとっては, 一言で言えば, ちょっと気持ちの悪い話で, だから何なんだろうという 感想しかなく, その先にあるものを掴むことはできなかった. 村上龍を読むのは初めてなので, せっかくだし別の本も少し読んでみようかと思ってはいる

「自分の頭で考えるということ」 (羽生善治, 茂木健一郎, 大和書房) 読了

棋士・羽生善治と脳科学者・茂木健一郎の対談. 脳をフルに使っている羽生さんの思考を, 脳に詳しい茂木さんが気の向くままに解明していく. 普通の人と棋士の, 脳の使い方の違いなどに興味津々

普通の人と比べたとき, 「棋士」の特異性は 2 つあって, 1 つは対局中は全て自分で考えなければならない ことと, もう 1 つは失敗をきちんと振り返ること. 将棋の世界でも情報量は増えているし, 過去の将棋を調べたり 他人の将棋を参考にすることは多いものの, 本番の対局中は結局は自分独りで考えなければならない. その あたりが普通の仕事人とは少し違う. 後者については, 普通の人間は失敗を自分のこととして考えたくない ものだが, 棋士は対局後に普通に自分の将棋を振り返っている. 失敗から学ぶためには無意識ではなく意識的に 学ぶ必要があり, 普通の人はそこから逃げてしまうものである

ホントに自分の頭を使って考えている時間は, 極僅かである. そこをいかに長く, 深く, 意図的に できるのかがポイントかと思った

2011年3月5日土曜日

Here comes Harinacs!! ~ コクヨから株主優待が届いた

今日, コクヨから株主優待が届いた

ハリナックスが入ってた (^^)v ハリナックスには興味深々だったのだが, 100 円ショップでも普通のステイプラが買える時代に, ハリナックスはちょっと高いよな~と二の足を踏んでいたのだ. あぁ, 嬉しい

ドットライナーのシリーズからは, ドットライナープチが入ってた. これまでの株主優待でもらった ドットライナーシリーズを撮ってみた. これらに加え, 会社には初代のドットライナーが置いてある

3/30 の株主総会の通知も届いたが, 場所は例年の本社ではなく, 梅田のホテル. こっちも行きたいなぁ…

2011年2月20日日曜日

広島へ行ってきました

職場の旅行で, 広島へ行ってきました. 新幹線で広島を通過したことは何度もありますが, 広島をじっくり観光するのは, 今回が初めて

原爆ドーム. この近くのホテルに宿泊したのだが, 到着したのは夕方だったので, 広島平和記念資料館 には入れず. 外国からの観光客も割りと多かった

宮島. 厳島神社. 初めて見た日本三景. 鹿がうろうろしているが, 奈良からやってきた鹿とのこと. 何かの縁を感じる. 浜辺に浮かぶ朱色の神社は美しく, さすが日本三景である. 山の上までケーブルカーで 登ったものの, 集合時間に間に合わないということで, 山頂までは歩けず, ケーブルカーの駅前で写真を撮って 引き返した

広島駅構内で見つけた, 顔を出す看板. もみじ饅頭で有名な 「藤い屋」さんの看板だが, 何故に顔を出せる仕様にしたのか? アニミズム信仰の成せるわざか?

日本の観光スポットも, 案外と行けてないことを実感. もっと日本を知ろう, 日本人として, とか思った (すぐに忘れそうだけど :-p)

2011年2月13日日曜日

今のベストも次の瞬間にはベストではないのだ ~ 昨日, 久しぶりに卓球の対外試合に出た

昨日, 久しぶりに卓球の対外試合に出た. 結果は, 個人戦で 1 勝 1 敗, 4 単 1 複の団体戦でシングルで出て 1 敗. 個人戦の 1 勝はセットカウント 0-2 からの逆転勝ちだったので, いい気分. 逆に団体戦のシングルの 1 敗はセットカウント 2-0 からの逆転負けなので, イマイチだ ;-(

多分, 総合的な実力では私のほうが格下だったのだが, 相手が私のサーブを苦手にしていたのと, 相手の攻撃が多少荒かったせいもあり, 2 セット目までは私が取ることができたのだと思う. しかし, サーブに頼りっきりの私に対し, 相手は 3 セット目から戦い方を変え, 私のサーブを 良く見るようになり, また打ち急ぎをしなくなった. で, 私はずるずると負けてしまった

反省点は, まだ好調を続けていた 2 セット目終わりから 3 セット目前半にかけて, 私の サーブとは違う別の強みを見つけて攻撃のバリエーションを増やすとともに, サーブの効果を 温存させておけば良かったのだと思う. 状況が刻々と変わっていく中で, ついさっきの 勝ちパターンにとらわれず, むしろ勝ちパターンの中にいるときに次の勝ちパターンを 見つけなければならなかったのだろう

今のベストも, 次の瞬間にはベストではないのだ. What is best now is not best at the next moment.

2011年1月23日日曜日

徒歩にて詣でにけり

歩いて, 図書館へ行ってきた. いつもはバスで 10min くらいかけて行くのだが, この週末はこれ以外に外出する予定が無く, 昨日は 2000 歩足らずで運動不足だったので, 歩いてみた

片道 30min, 往復 1h. 100 歩/min くらいのペースで歩くので, 往復で 6000 歩くらい 稼げた. 1 日 1 万歩という掛け声には届かないが, まぁいいだろう

ちなみに本家が「徒歩にて詣で」たのは, 石清水八幡. 私は関西に住んでいるので, 徒歩は無理でも行こうと思えば気軽に行けるところである. ぜひ 1 度行って, 「山まで」見たいものだ

筆記用具を考える

今, 使っている筆記用具は, MUJI のゲルインキボールペンと PILOT の FEED・GP4 (0.7) だ. どちらの ペンも, ネットや本の評判を見て選択し, もう何年も使い続けている

最近, PILOT の FEED・GP4 の緑の替え芯が調子悪くて, 何度かインクが詰まり, その度に火であぶって 復旧させていたのだが, 昨日ついにあぶりすぎて, 使えなくなってしまった (;_;) で, 思ったのだが, これを機に他のペンに乗り換えようかと考えている

選択のポイントは, 詰まりにくいこと, そこそこの太さがあること (最近は線の細い字が見えにくい), 4 色 (黒, 赤, 青, 緑) があること, くらい. 使用中の MUJI と Pilot を使い切ってからの交換に なるのだが, 文房具屋さんに行くついでに, 筆記用具を物色しようかと思っている

2011年1月16日日曜日

「佐藤可士和の超整理術」 (佐藤可士和, 日本経済新聞社) 読了

アートディレクタ・佐藤可士和による「整理術」の本. ただ彼の「整理」の 対象は物理的な「もの」に留まらず, 情報や思考も「整理」の対象とし, それに基づいて彼の仕事に対する考え方がまとめられている. 広義の「整理」に 関する本として面白いが, 「彼のデザインがどこから来るか?」という切り口から 読んでも興味深い

ものの整理に関して言えば, 特に目新しい内容は無いと思う. ただ, 「整理」に 対して佐藤可士和がどう考え, どう実践し, それがどのような哲学となって仕事に 結びついているのか, ということが書かれている. 私の場合は, まず, 机を きれいにすることと, 通勤カバンを軽くする (究極は手ぶら) ことから真似を していきたいと思った

合理と不合理

不合理な行動って, 案外と多いものだと思う

卓球の話になるが, プレー中に汗を拭くために, タオルを卓球台の下に掛けておく ことが多い. 掛ける場所の可能性としては手前, 右側面, 左側面の 3 パターンがある のだが, 手前は足を踏み込むスペースが確保されている分だけ掛けられる横棒が奥のほうにあり, 掛けにくい. そこで実質的には右側面か左側面となる

私はいつの頃からか, この「タオルを掛ける場所」で縁起を担ぐようになった. 前のセットで勝てば前と同じ側にタオルを掛け, 前のセットで負ければ違う側に タオルを掛けるようにしていた

ただ, 経験上, このジンクスがあまり当たらない (当然だ). なので, 前々回の卓球の試合から, タオルの置き場を左側に固定してしまった. 左側に固定した理由は簡単で, ラケットを右手で持っているので, タオルを持つのは 必然的に左手になるからだ

タオルを左側に置き, 左手でタオルを取って, 汗を拭く. やってみると, 非常に 合理的で, 動作もスムーズである. 根拠の無い縁起を担ぐより, 合理的に動くほうが ストレスが無くて良い. そんなことを感じた

卓球ついでにもう 1 つ. 私は普段はほとんど卓球の練習をしていないので, 仮に 試合となっても大胆に動けず, 守りに入る. 勝ちに行くというよりも, 相手のミスを待つ 感じになる. しかし昨日は, 第 1 試合目が, 仮に負けても後々の影響が小さい試合だったので, 試しに積極的に攻撃を仕掛けてみた

練習不足なので, 攻撃が決まる確率は非常に低い. しかしながら気付いたことは, こちらが攻撃の姿勢を見せることで, 相手の動きが変わったことだ. こちらが 守りに入ると, 相手は, 私の攻撃の可能性を気にせず, 自分の攻撃に集中することが できた. しかし私が攻撃の姿勢を見せることで, それが僅かかもしれないけど相手への プレッシャとなり, 同じ相手の攻撃であっても「伸び伸びとした攻撃」ではなく「慎重な 攻撃」に変化したように感じた

自分の変化は, 単に自分が変化するだけではなく, 相手にも変化を強いる. その結果, 場の平衡状態は違うところへ移動する. 自分の攻撃で得点できなくても, 場の平衡状態が 自分に有利なところへ移動する可能性がある. 場は動的に変化することを頭に入れておく 必要性を, 体感した

ちなみに昨日の卓球は, レベルが均衡している相手にはうまいこと勝つことができて 良かった. ただ守りに入る癖が身に付いてしまい, ラリー中に自分の攻撃のパターンに うまいこと持っていけない気がする

今後は, 攻撃のパターンを, 体で思い出すようにしなければ

2011年1月4日火曜日

「ワイガヤ」には周りの仕事を分かっている必要がある

仕事が細分化され個人化した結果, 蛸壺にはまったようになって大きな仕事ができない. それに対して「大部屋」とか「ワイガヤ」というようなキーワードが出てくるが, 「ワイガヤ」を機能させるためにはその前段として, 周りの仕事を分かっている 必要があると, 最近ふと思った

何人かが集まって 1 つのことをディスカッションする. そのためには ディスカッションする人が話題についてある程度は知っている必要がある. だから「ワイガヤ」が有効に機能する職場にしていくためには, 直接自分に関係なくても周囲の仕事の状況を理解する必要がある. また逆の立場で周囲から意見を貰おうとすれば, 常に自分の状況を 周囲に対して発信している必要がある. そう感じた

職場の仕組みとして, 周りが何をしているのかが分かる工夫が要る. 例えば月次報告書を通路に掲示して常に目に入るようにするとか, レポートの書き方の指導を違うチームの人にしてもらうとか

おみくじ 2011 年

今年の初詣は, 目黒不動尊 だった. 恒例のおみくじを引いたのだが, 以前のデータ と併せてまとめておく

  • 2003 年 ; 大吉 (八坂神社)
  • 2004 年 ; 大吉 (春日大社)
  • 2005 年 ; 吉 (覚林寺)
  • 2006 年 ; 中吉 (目黒不動尊)
  • 2007 年 ; 中吉 (伊勢神宮)
  • 2008 年 ; 末吉 (大鳥神社), 本年は百事に注意を要する (出雲大社)
  • 2009 年 ; 吉 (川崎大師)
  • 2010 年 ; 中吉 (御嶽山大和本宮)
  • 2011 年 ; 末吉 (目黒不動尊)

2010 年に持ち直す傾向を見せたが, 今年はやや下降? 数年後に来る厄年に向けて, 運気の向上を図っておきたい (どうやって?)

「自炊」してみた

電子書籍リーダ用に, 市販の本を裁断 & スキャンして自分で PDF ファイルを作ることは 俗に「自炊」と呼ばれている. 私はリーダを持っているわけではないけど, 「本の置き場所が 無いから整理したいけど, 古本屋に売ったところで大した値が付かないことは分かってるし, かといって捨ててしまうのも忍びないし…」という本があるので, 「自炊」してみた

これまで雑誌は何度か裁断 & スキャンしたことがある. でも書籍は表紙が厚いし, ページ数が多いので, カッターで切るのがしんどいかなと思って手を出していなかったのだが, せっかくの正月休みなのでトライしてみた

今回選んだのは, 出井伸之さんの「ON と OFF」. まず表紙を手で外し, 背中を カッターで切り落とした. 上の写真は, この時点で撮影したもの. 雑誌と違い紙が薄いのか, カッターでも割りと切りやすかった

あとは ScanSnap S510 でスキャン. 枚数が多いので 3 等分くらいにして PDF 化し, あとでマージ. 表紙と裏表紙はスキャナでは読めなかったので, デジカメで撮影して 画像ファイルを PDF 化した後, 本文とマージ. 雑誌よりも楽だった

今後, 新書とか文庫とかもトライしたい. 本当の意味で「自炊」するために, 電子書籍リーダとかにも興味津々

二兎を追え - 2011 年の抱負

年が改まったというわけで今年の抱負を考えていたのだが, 2011 年は 「二兎を追え!」にした

「二兎を追う者は一兎も得ず」という言葉がある. これは, 欲を出したら うまくいかないよということを言っている. 字面の似た表現に「一石二鳥」と いうものがある. これはどちらかというとニュートラルな意味の表現である. また ある企業では「選択と集中」というスローガンを挙げ, いろんな分野に手を出すのを 諌めることもある. だが敢えて私は, 今年は二兎を追っていきたい

あるとき, 私の技術者としての成長に, 少し不安を感じたことがあった. 技術者である私の仕事は, 何らかの技術をあるレベルまで引き上げることである. 時間軸で言えば, 1 つの仕事が数ヶ月で終わるということはなく, 年単位の仕事に なる. そんな状況の下で, ふと「私はあといくつの仕事ができるのだろう?」と 考えてみた. 仮に定年を 60 歳とすると, 仕事をするのはあと 20 年ちょい. 1 つの 仕事に平均 3 年かかるとすると, あと 6 個か 7 個の仕事しかできない. しかも 歳を取れば自分の仕事だけをしていれば良いということもなく, 後輩の仕事の面倒を みたりするなど, 仕事の幅や深さも当然ながら要求される. たった数個の仕事を こなしただけで, 果たして技術者としてのレベルを上げていけるのだろうか?

そんな不安を解消する手段として考えたのが, 日々の仕事の中で「二兎を追う」ことである. ただし「二兎を追う」ということは, 例えば「仕事のスピードを 2 倍にする」とか 与えられた期間で 2 倍の成果を挙げるというような, 文字通りの「二兎」や「一石二鳥」ではない. 1 つの仕事に複数の意味付けをすることで, 結果として密度の濃い仕事をしようというものである

簡単な例を挙げてみる. 例えばお昼に, 部署のメンバと昼食を食べに行く場合を 考える. 「空腹を満たす」ということだけを考えていれば, それだけの成果しか得られない. しかし昼食にこんな意味を持たせてみたらどうだろうか?

  • ご飯を食べながらメンバとコミュニケーションを図ることで, 人間関係が円滑になる
  • 外に食べに出たなら, 新年会の店の下調べということで, 待っている間に夜のメニューをチェックする
  • 職場と食堂の往復のときに少し遠回りすれば, 運動不足を少しは解消できる?

行動としては単にご飯を食べるだけなのだが, 考え方を変えることで得られる成果を増やす ことができる. こんなふうに「二兎」を追いたい

仕事の面で「二兎」を追うなら, 私はこんなことを考えている

  • 新しい仕事に際して新たな知識が必要なら, ピンポイントの知識ではなく体系だった知識を 仕入れる
  • 新しい仕事では, 新しい人間関係を作る
  • TOEIC 受験のために英語の勉強をするなら, TOEIC 以外にもう 1 つくらい英語の試験を受けてみる
  • 出張で遠くに行くときは, メインの目的以外の「寄り道」を考える

多分, これ以外にも様々な「二兎」があると思うが, この 1 年でこういった考え方を 行動様式として定着させていきたいと思う. これが今年の抱負である

2011 年の干支は「辛卯」 (かのと・う) であり, 何だか辛そうなうさぎ年を予言している ように見える. だけれども, 多少の負荷がないとゴムは弱るし, 筋力もつかない. と前向きに捉えて 頑張っていきたいと思う

というわけで, 新年あけましておめでとうございます. 今年もよろしくお願いいたします

↑新幹線の車窓に描いたうさぎの顔

大崎駅の小人

山手線で五反田駅と大崎駅の間, 大崎駅付近に, 白雪姫の話に出てきそうな 小人の像がある. 山手線の車窓から目撃するたびに「あれは何だろう?」と思って いたのだが, 先日, 現地にたどり着くことができた

この小人, 頭が異様に長くて, それだけで存在感が十分. 大崎一帯が開発された記念の モニュメントのようだが, インパクトが大きい

2011年1月3日月曜日

紅白歌合戦を見て思ったことをメモしておこう

【結局, 紅白を見ている】 普段, 歌とかあまり聴かないけど, 何だかんだ言って 大晦日の晩には 19 時から NHK のニュースを見て, そのまま紅白歌合戦に突入する. 「歌」という題材ではあるが, 1 年を大雑把に振り返るには, ある意味で適切な 番組なんだと思う

【小室さん頑張る】 歌が始まるとき, 歌手名だけでなく, 作詞者・作曲者も 見ていた. ローマ字で書かれてたりして十分に認識できなかった曲もあったけど, 少なくとも初めのほうの 2 曲で, 小室哲哉が作曲していた. 頑張ってるなーと思った

【AKB48 の歌の作曲者はバラバラ】 複数曲のメドレーを歌った AKB48 であるが, その歌の作詞は全て秋元康だったけど, 作曲は複数の人が行っていた. 作曲者を 変えることで歌の雰囲気を変える→飽きられないようにしているのかなと思った

【1 人で歌う歌手が少ない】 若手の歌手, いわゆる「アイドル」と呼ばれる世代の 歌手に, 1 人で歌う人が少ない. 何故?

【日本語は演歌のほうが面白い】 日本語として歌詞の表現が面白いのは演歌だった. 私の持論に「五七調か七五調の歌は覚えやすい」というのがあって, 演歌は割とそうで, 若手でも浜崎あゆみの歌は 5 文字や 7 文字で切れる歌詞が多い (柴咲コウも その傾向だ)

【バイオリン活躍】 伴奏でバイオリンが使われている曲が少なくなかったように 思う. バイオリンを使うとゴージャス感が出るけど, 主役は歌なんだし伴奏は 脇役でいいんじゃないか?

【いきものがかりと桑田佳祐の曲はドラムがシンプル】 最近, 曲を聞くときに ベースとかドラムを意図的に気にして聞いている. ベースはそれほどでもないけど, ドラムの派手な曲が多い中, いきものがかりと桑田佳祐の曲はドラムが非常に シンプルで, その分いい味を出していた. ちなみに「 屍鬼」のテーマ曲を歌っている BUCK-TICK の曲もベースはシンプルで力強い

【勝ち負けはもう良いんじゃないか?】 紅白歌「合戦」を, 勝ち負けを気にして 見ている人って, どのくらいいるんだろう?

2010 年のアニメを振り返る

2010 年の上半期が終わったところで 1 度振り返って いて, そこに付け加えることは余り無いのだが, それでも 2010 年のアニメを振り返ってみたい

ノイタミナ 「四畳半神話体系」, 「さらい屋五葉」, 「屍鬼」, 「海月姫」を 視聴. 7 月から半年続いた「屍鬼」は, 私が今年見たアニメのベスト. 小野不由美の原作の 良さがうまく動画にされており, 不安感を煽るサントラ音楽, アニメの雰囲気に乗っかった BUCK-TICK の主題歌など, トータルで良いアニメになったと思う

「四畳半神話体系」も, 原作のもつテンポの良さをうまくアニメ化していた. 最近, サントラ CD を聞いたが, 本編ではナレーションでほぼ完全に消されていた音楽も 独自の世界を持っていて, ストーリィと音楽の相乗効果がいい感じになったのだと思う

「海月姫」の原作は少女マンガであり, そのリテラシを持たない私は十分に 理解できていないかもしれないが, 普通のストーリィマンガのアニメ版として楽しめる. 私の中では割と早い段階でキャラクタの輪郭が掴め, その輪郭をわずかに越えていこうとする あたりに単純な笑いが潜んでいて, 楽しめた

アニメノチカラ オリジナルの アニメを作るという高い志は評価するが, (予定通りか否かは分からないけど) 3 作で終わってしまい, 結果としては残念だった. 「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」, 「閃光のナイトレイド」, 「世紀末 オカルト学院」と 3 作全部を見たのだが, 共通して言えることはストーリィの起伏の イレギュラーさである. 全体の 3/4 くらいはほぼ平坦なストーリィだったが, 最後 1/4 で 異様に盛り上がる. 「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」の最後 2 話で, それまで眠っていた兵器が 動き出すくだりなど, そこだけ切り取れば非常に面白いという話はあるのだが, 全体を 通じでそれを維持できなかったところが惜しいところ. 原作が無いということは, それだけに人を惹きつける何かが必要で, それの筆頭はストーリィ (内容そのものと, その 見せ方) であると思うのだが,そこが力不足だと感じた

2011 年も ノイタミナ が頑張ってくれることは デフォルトとして, それ以外のアニメがどう出てくるか, あるいは私がこれまで タイトルや絵柄だけで篩から落としていたようなアニメをどうすくい上げるか, そのあたりがポイントになると思っている

「走ることについて語るときに僕の語ること」 (村上春樹, 文藝春秋) 読了

タイトル通り, 村上春樹がフルマラソンやトライアスロンに向けての トレーニングや大会に際して考えたことを書き綴った内容. 長距離の スポーツを通して, 村上春樹の仕事観・人生観などが見えてきて, 面白かった

村上春樹は, 本書の中で, 小説家に必要なのは, 才能・集中力・持続力と 言い切っている. 私は小説家ではなくサラリーマンであるわけなのだが, 多分, 「才能・集中力・持続力」は必要だろう. 才能は別にしても, 後天的な要因の大きい「集中力・持続力」をどれだけ磨いているだろうか? と, 新年早々反省してしまう

長距離走に限らず何事に対しても, やめてしまう理由はたくさんあるにもかかわらず, 続ける理由はほんの少ししかない. その本の少しの理由をいかに磨き続けていけるかが, 成長のポイントなのだ. 走ることにしても, 仕事にしても