2011年6月19日日曜日

「天と地の守り人」 (第一部, 第二部, 第三部) (上橋菜穂子, 新潮文庫) 読了

南の国, タルシュ王国が, 北の国々への侵略を開始し, 新ヨゴ皇国に兵を送る準備を進める. 新ヨゴ皇国は鎖国し, 国内の戦闘体制を整えようとするが, 戦に慣れていない新ヨゴ皇国内には 様々な歪みが生じる. 状況を打開すべく一か八かの賭けに出たチャグムは, 新ヨゴ皇国では 死んだものと思われていたが, バルサにはチャグム探索の依頼が来る

チャグムの長い旅とバルサの人生の総決算というようなストーリィ. 全てがハッピーエンド というわけにはいかないが, 収まるべきところに収まった感じだ. 個人的には, 呪術師としての タンダの活躍をもう少し見たかったが, タンダに対するバルサの想いも伝わってきたし, それは それで良かったと思う

ラスト, 帝とチャグムはもっと激しく対立するかと思ったけど, 案外と帝は大人しかった. 神の子としての自分の立場を知りつつも, 自分の力の限界を感じていたからか? 「天の神に責任を あずけ, だれもが真実を見ようとしない, 無責任な国」というチャグムの想いは, 日本の置かれた 状況を示唆しているようにも感じる

というわけで, 守り人シリーズ, 文庫本でコンプリートとなりました :-)

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