2009年10月4日日曜日

「10万年の世界経済史 (下)」 (グレゴリー・クラーク, 日経 BP 社) 読了

上巻で語られた「マルサスの罠」を受けて, (2) マルサスの罠からの脱出が 1800 年頃にイギリスでなぜ起こったのか, (3) その結果として「大いなる分岐」が生じたのはなぜか? を解説している. 上巻同様, 論理を追うのが大変で, 何が結論か, あるいはその推論が妥当なのかが, いまいち分からなかった. ただ, 大いなる分岐に関する考察は, コスト削減 etc のために海外生産を余儀なくされている日本のメーカには役立つかもしれない

綿織物に関して, 先進国と同じ設備を導入したのにもかかわらず, いわゆる途上国のほうが生産性が低いのは, 労働者 1 人あたりの生産性が低いせいだとしている. その理由は, 雑な表現をすれば (筆者はオブラートに包んだ表現をしていたが) 仕事をよくサボるからとしているが, どうしてそういう社会になったのかは, 筆者は不明としていた. その理由が不明でも, 勤勉になるためには小さい頃からの教育が大事ということではないか?

また, 同じ機械を持っていっても同じアウトプットを得られないというのは, 現代のメーカにも海外生産に関して何かのヒントを与えるかもしれない

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