2010年2月14日日曜日

「覘き小平次」 (京極夏彦, 中央公論新社) 読了

小平次は役者だが, 何の役にもなれず, 日常も生きているのか死んでいるのか分からない有様だ. しかしその薄い存在感は, 幽霊の役にハマっていて, 小平次の幽霊だけはすごぶる評判が良かった. ある日, 幽霊もので地方周りする一座に小平次は招かれるが, そこで事件が起こる. その陰には, 又市や治平がいた

小平次に対するお塚の気持ちは, 字面を素直に受け取れば良いのだろうか? それともその裏を考えるべきなのだろうか? 登場人物は多いが, 人間関係はコンパクトだったので, 登場人物の多い話が苦手な私でも, 路頭に迷わず読み切れた

次作「数えずの井戸」も早く読みたい

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