2010年9月26日日曜日

効率と修行

仕事や生活面でよく「効率的に‥」などと言われる. 例えば勉強するにしても, その道に詳しい先生や本に接することで, 効率的に知識を吸収できる. けど, このような効率的な方法では, 教えてくれる先生や本を越えることはできないんじゃないだろうか?

今年の 11 月に 3 度目の 工業英検 1 級のチャレンジをする 私は, これまでの「効率」的な勉強法から, 言わば「修行」的な勉強法に切り換えた. 何を しているのかというと, 過去 4 年分の問題をひたすら繰り返して解いている. 過去 4 年に した理由は, それくらいやればおおよそ全ての出題パターンは網羅できるだろうという考えから. ひたすら繰り返す理由は, 仮りに合格点が 80 点だとしても, 80 点で満足せずに 100 点を狙うことでレベルを上げるためである

例えば禅問答では, 師の出す課題を弟子が考えるが, 師は答えを言わない. これは 答えの正誤に着目しているわけではなく, 答えを考える過程を重視しているからだと思う. 武道の上段者も似たようなもので, 上段者に教える人などいないから, 上段者は多分, ひたすら基礎を繰り返すことで自己を高め, より高いレベルを目指しているのだと思う. これと同じようなことを, 英語の勉強に取り入れたつもりである

こういったことは, 非効率である. 普通の視点で考えれば, 武道の 5 段と 6 段は 一緒かもしれない (普通の暴漢なら倒せる) し, 工業英検の 2 級と 1 級は同じかもしれない (給料に手当てが付くわけでもない) し, テストの 80 点と 100 点は同じかもしれない (試験に合格していれば 80 点も 100 点も一緒だ). しかしこのような「効率」ではなく, 「修行」をしないと届かない世界もあり, 工業英検 1 級はそういう世界なのではないか? と思って, 今はひたすら同じ問題を解き 続けている. 新しい知識を身に付けるという「効率」ワールドの住民から見れば非効率な ことをしているように見えるが, やってる当人は「修行」と開き直れば「効率」の誘惑に 打ち勝てる

今年, 「効率」だけでは到達できない世界に, 私もたどり着けるだろうか?

P.S. 日本工業英語協会 の web page を見たら, 来年度から 1 級の試験回数が年 2 回になった. これの恩恵を受ける前にケリを付けたい

0 件のコメント: