2009年12月23日水曜日

「クオリア立国論」 (茂木健一郎, ウェッジ) 読了

TV でもおなじみの脳科学者・茂木健一郎による, クオリア ~ 人間が心の中で感じる様々な質感 ~ の観点から日本を論じた本. 「互いの気持ちを察する能力に長けている」, 「1 人の人間に創造を託すのではなく, 衆知を集めて独創性を生み出していく」日本が, 新しい文化を生み出し, 世界に発信していくにはどうすれば良いか? ということが述べられている. 言っていることは特別に新しいことではないが, 「クオリア」という観点から整理したという点が真新しいか?

著者はイギリスに滞在していたこともあり, イギリスとの比較が興味深い. 例えばイギリスでは大学が田舎にあって文化の基盤になっているとか, どんな田舎にもパブがあって社交を手助けしているなど. 文化に必要なものは入れ物ではなく, その中に入る「人」なのだということを感じた

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