2009年1月31日土曜日

「カルロス・ゴーン経営を語る」 (カルロス・ゴーン他, 日本経済新聞社) 読了

カルロス・ゴーンの生い立ちや経営者としての考え方を, インタビュー形式でまとめたもの. いろんな国の影響を受けながら成長した後, いろんな国で働きながら何を学び, ルノーを経て日産へ来て何を考え, 何をしたのかが, 本人の口から語られていて, 説得力がある. 日本語の訳も丁寧で, 分かりやすい

全体を通して感じたのは, カルロス・ゴーンの考え方や生き方にブレがないこと. 理工系の勉強をしていながら, 会社では最初から経営者を志向していて, 常に経営者の視点から現在の仕事の意義を捉えていた. また会社にもそういう人を受け入れる体勢があり, カルロス・ゴーンに経営者としての経験を積ませ, 実際に幹部に登用している. 私見になるが, 日本の会社で最初から経営者としての教育を受けるのは創業家の子供くらいで, それ以外は普通の会社人生を歩んできた人が何かのタイミングで社長になっているのではないか? 社長になった人の経歴を振り返ると, 結果としては社長として適切な経歴を歩んできていた場合もあるかもしれないが, 意図的に経営者を目指したキャリアパスを歩む人は少ないのでは? なぜか? 日本には「経営の専門家」という概念が弱いのかな?

世界を縦横無尽に駆け巡ったカルロス・ゴーンのフットワークの軽さ, 前向きな考え方を見習いたい

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