2009年1月24日土曜日

「容疑者 X の献身」 (東野圭吾, 文藝春秋) 読了

勢いで殺人を犯してしまった母娘を助けるため, 隣人の天才数学者が殺人を隠蔽する. その天才数学者はたまたま湯川の同級生だったが, 湯川が彼に会ううちに, 湯川は彼を疑うようになる. これまでの「ガリレオ」シリーズと異なり, トリック解明に理系の知識は要求されない. そういう点では普通の推理小説の枠内に入るが, 殺人を隠蔽されるために天才数学者が構築した論理はあっと驚くものであり, 人への想いの描かれ方も含めてすごい話だった

ちなみに「解けない問題を作るのと, それを解くのではどっちが難しいか」については, 問題製作者には有限の時間しか与えられないのに, 解答者には無限の時間が与えられる点で, 解答するほうが易しく, 問題を作るほうが難しい, というのが私の考え

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