2008年5月7日水曜日

多様性の考え方

昨日 (5/6) の夜, NHK でダーウィンを取り扱った番組を見た. 後半しか見ていないが, ダーウィンの自然淘汰の考え方や, 当時の「神が世界を創った」と誰もが信じて疑わない状況下で新しい学説を発表するまでの苦悩などが取り上げられていて, 面白かった. そして出演者の中に茂木健一郎がいて, ダーウィンはある意味で変人であり, 変人を大事にする必要があると述べていた. ケンブリッジ大学は多くのノーベル賞受賞者を排出しているが, これはケンブリッジは変人でいることが許されるからだと, こんなことを言っていた

これは, ダーウィンの進化論ともリンクすることだが, 集団や組織の多様性をどう考えるかという問題だと思う. ある組織が非常に均質である場合, その組織が置かれた条件が変わらなければその組織は非常に強い. しかし条件が変わってしまうと, 組織内に異なる条件への対応力がないため, 組織は弱体化する. 一方, 組織がある程度の多様性を有していれば, 組織として条件の変化に柔軟に対応することができる. ダーウィンの進化論ではこの多様性が個体の変異であり, 生存環境の変化に伴い, それに適した個体が淘汰されて残り, 種として存続していくということになる

会社組織でも同じことが言える. 私が身を置く製造業を例に取れば, 大雑把に言えば, 人気商品に会社のリソースを全て注ぎ込むのが短期的には良いかもしれないが, その商品の人気が無くなったら目も当てられなくなる. そこで人気商品に当てるリソースを増やしつつも, それ以外の商品にも取り組む必要がある. これが多様性である. ここで問題になるのは, 政策上, 人気のない商品に取り組まざるを得なかった人をどう評価するのかということだと思う. 短絡的な成果主義では正当な評価はできないのだが, 果たしてどうすれば良いのか?

あるいは 1 人の個人の中で本流と傍流の 2 種類の仕事をしておき, 傍流が外れても本流で当たれば良しとするようにするべきなのだろうか?

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