2008年5月23日金曜日

「木島日記・乞丐相」(大塚英志, 角川文庫) 読了

大塚の折口信夫シリーズの第 2 段. 前作に比べると術策陰謀の話が減り, どことなくもの悲しい話ばかりになってしまった. 特に「迷い子塔」の話からは, 当時の子供をめぐる社会の様子が窺い知れる

作者も後書きで指摘しているが, 「木島日記」というタイトルなのに木島は満洲に出張でほとんど出てこない. その分, 土玉氏や安江大佐のどたばたぶりが, 却ってもの悲しさを強調させた気がした. 折口シリーズの第 3 段, それ以外に柳田シリーズと小泉シリーズが出るとのことなので, 楽しみである

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