2008年11月9日日曜日

「銃・病原菌・鉄 (上)」 (ジャレド・ダイヤモンド, 草思社) 読了

「人類社会の歴史は, それぞれの大陸によってかくも異なる経路をたどって発展したのか?」という疑問に対して, 「人々のおかれた環境の差異によるもので, 人々の生物学的な差異によるものではない」という答えを提示する本. 人類の進化と移動, 植物の栽培化, 動物の家畜化など, 1 万年以上前のスケールの大きな話が, 分かりやすく説明されていて, 面白い

「人々のおかれた環境の差異」として, 本書に提示されている根本的な要因は, 大陸が東西方向に伸びているか, 南北方向に伸びているか, である. 東西方向に伸びていることで, 気候の良く似た広い土地が確保され, さまざまな動植物が野生に存在し, また栽培化された植物や家畜化された動物が伝播しやすくなった, と書かれている. 都合の良い突然変異種を使うことで植物を栽培に適した品種に改良していくには, 人類のスケールで何世代も必要だが, それがサラリと述べられているので, 一瞬, 筆者の壮大な時間感覚に戸惑う部分もあったが, かえってその感覚が面白かった

下巻を早く読みたいと思って図書館へ行ったのだが, あいにく貸し出し中だった :-p 今度は予約して確実に借りようと思う

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