2010年3月7日日曜日

「全脳思考」 (神田昌典, ダイヤモンド社) 読了

ビジネスの状況が急激に変化しているので, 旧来のフレームワークは使いにくいし, そもそも分析から得られる戦略は魅力に乏しいとし, 新たに「全脳思考モデル」を提唱している本. 仕事の流れを物語として把握したり, 質問に対してイメージで答えようとするなど, 論理重視の世界観から見るとかなり異質ではあるが, 論理の行き詰まり (情報を分析して得られる戦略なんて, 誰が分析したって一緒じゃない?) から飛躍するにはこれも 1 つの手だと思った. ただ, この手法が本質を突いているのか, あるいは飛躍するための一手法に過ぎないのかは, よく分からない. また筆者がマーケティングの専門家であることもあり, 話がマーケティングに寄っていて, 他の分野の発想にうまく応用できるかが分からない (それを検証するのが読者の仕事か?)

質問に対してイメージで答えるというのは右脳を使うことだろうとか, 比較検討にマトリックスを使うのは別の人からも聞いたことがあるなど, 要素要素で私が納得できる部分は多い. そういう部分を手掛かりにして, 今後, 物事を考えていく際ににはこのプロセスを少し意識してみようかと思う

また, 途中でオットー・シャーマー氏の「U 理論」が出てくるが, これの紹介がほんの少しだったのが, 残念. もうちょっと詳しく紹介した上で, 「全脳思考モデル」からの位置付けをしてほしいように思う

筆者自身, この 1 冊に内容を詰め込みすぎたと感じているようなので, そのうち部分部分を説明するような本が出てくるのか?

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