2010年12月19日日曜日

「アイデアの接着剤」 (水野学, 朝日新聞出版) 読了

タイトルを見ると発想法の本のように感じるが, それだけではなく, 筆者がデザインの仕事をするに あたっての考え方や態度が書かれている本. 「新しい考え」というのはデザインに限らず常に 必要とされているが, それをどう作り上げていくかということに対するキーワードがいくつもあり, 示唆に富む

例えば, 筆者はアイデアの最初の段階では「ヴィジュアル」ではなく「言葉」を手掛かりにして 考えるという. 私は「言葉」→左脳的→発想が広がらないと思ってしまうのだが, 言葉のほうが 「余白」があってアイデアが広がりやすいとのことだ. 往々にして誤解の元が言葉の解釈が人によって 違うことであったりするが, そういう言葉の「あいまいさ」に気付いてそれを活用するのは 面白いと思う

またマーケティングよりも自分のリアルな感覚が大事というのも, そうだと思った. データに頼って良いものができるなら誰でも良いものが作れるはずである. しかし そうは行かないし, それはできないので, 自分の感覚を拠り所にしなければならない. そのためには常に自分をリフレッシュ (何度もフレッシュする) ことが大切だと思った

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