2008年6月21日土曜日

「多重人格探偵サイコ・小林洋介の最後の事件」 (大塚英志, 角川文庫) 読了

小林洋介 = 雨宮一彦が刑務所に収監される. そこでは 1 人の囚人が胴元となり, 外の世界で起こる事件を利用した賭博が行われていた. 雨宮一彦 = 西園伸二はそのカラクリを知り, また自分が刑務所行きになった事件の裏を知る

島津寿の連続殺人事件という, 本書の中心を構成する事件が述べられている割には, 淡々と物語が進む. 連続だろうが猟奇だろうが戦争だろうが殺人は殺人であり, メディアで第 3 者的に語られる殺人は単に右から左に流れていくものに過ぎないという筆者の想いが表れている気がした

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