2009年6月7日日曜日

「予想どおりに不合理」 (ダン・アリエリー, 早川書房) 読了

「行動経済学」という分野のトピックを示し, 人間の行動が, 従来の経済学が想定しているのとは違って, どれだけ不合理か, そしてその不合理さがどの程度一般的で予測可能かを説明する本. 選択肢が多く全部を比較検討しづらいときは, 比較しやすいいくつかを検討して判断してしまうことや, 最初の行動が深く検討したものでない場合でも, 過去との一貫性を重要視して, それ以降の行動が最初の行動の影響を受けてしまうなど, よく体験することがわかりやすい実験結果とともに説明されていて, 面白かった

私は特に, 考えや行動に一貫性があることが大好きで, 朝令暮改は嫌いなタチであることを自覚している. 本書によれば, この弊害として, 最初の行動 (それが熟慮の結果であってもそうでなくても) に後の行動が引きずられやすいことが挙げられる. また不正をしたいという魔が差したときに, 屁理屈をこねて自分の行動を正当化する傾向もありうる. ほどほどに注意したい

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