2009年5月5日火曜日

「南極 (人)」 (京極夏彦, 集英社)

南極夏彦というおっさんを軸にしたショートストーリィが 6, 7 編 + α. 各ストーリィのタイトルが別の作家の本のタイトルのシャレになっているのは「どすこい (仮)」を踏襲しているけど, 内容はまったく別で, タイトルのシャレが初めにあって, そこから物語を作ったような展開. 冗談そのものという話が続くが, 最後の「巷説ギャグ物語」で, そういう話の位置付けをギャグ漫画との比較で論じているのに, 京極作品の理屈っぽさが現れているように思う

マンガでは絵で一瞬で表現できることも, 小説で表現しようとすると時間がかかる. だからスピード感が出ない, というのは, 見た目に特徴があるキャラクタが多数出てくる京極作品の特徴なのか? 見た目に特徴があるキャラクタという点で, 京極作品はギャグマンガに似ているといえるか?

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