2011年1月4日火曜日

二兎を追え - 2011 年の抱負

年が改まったというわけで今年の抱負を考えていたのだが, 2011 年は 「二兎を追え!」にした

「二兎を追う者は一兎も得ず」という言葉がある. これは, 欲を出したら うまくいかないよということを言っている. 字面の似た表現に「一石二鳥」と いうものがある. これはどちらかというとニュートラルな意味の表現である. また ある企業では「選択と集中」というスローガンを挙げ, いろんな分野に手を出すのを 諌めることもある. だが敢えて私は, 今年は二兎を追っていきたい

あるとき, 私の技術者としての成長に, 少し不安を感じたことがあった. 技術者である私の仕事は, 何らかの技術をあるレベルまで引き上げることである. 時間軸で言えば, 1 つの仕事が数ヶ月で終わるということはなく, 年単位の仕事に なる. そんな状況の下で, ふと「私はあといくつの仕事ができるのだろう?」と 考えてみた. 仮に定年を 60 歳とすると, 仕事をするのはあと 20 年ちょい. 1 つの 仕事に平均 3 年かかるとすると, あと 6 個か 7 個の仕事しかできない. しかも 歳を取れば自分の仕事だけをしていれば良いということもなく, 後輩の仕事の面倒を みたりするなど, 仕事の幅や深さも当然ながら要求される. たった数個の仕事を こなしただけで, 果たして技術者としてのレベルを上げていけるのだろうか?

そんな不安を解消する手段として考えたのが, 日々の仕事の中で「二兎を追う」ことである. ただし「二兎を追う」ということは, 例えば「仕事のスピードを 2 倍にする」とか 与えられた期間で 2 倍の成果を挙げるというような, 文字通りの「二兎」や「一石二鳥」ではない. 1 つの仕事に複数の意味付けをすることで, 結果として密度の濃い仕事をしようというものである

簡単な例を挙げてみる. 例えばお昼に, 部署のメンバと昼食を食べに行く場合を 考える. 「空腹を満たす」ということだけを考えていれば, それだけの成果しか得られない. しかし昼食にこんな意味を持たせてみたらどうだろうか?

  • ご飯を食べながらメンバとコミュニケーションを図ることで, 人間関係が円滑になる
  • 外に食べに出たなら, 新年会の店の下調べということで, 待っている間に夜のメニューをチェックする
  • 職場と食堂の往復のときに少し遠回りすれば, 運動不足を少しは解消できる?

行動としては単にご飯を食べるだけなのだが, 考え方を変えることで得られる成果を増やす ことができる. こんなふうに「二兎」を追いたい

仕事の面で「二兎」を追うなら, 私はこんなことを考えている

  • 新しい仕事に際して新たな知識が必要なら, ピンポイントの知識ではなく体系だった知識を 仕入れる
  • 新しい仕事では, 新しい人間関係を作る
  • TOEIC 受験のために英語の勉強をするなら, TOEIC 以外にもう 1 つくらい英語の試験を受けてみる
  • 出張で遠くに行くときは, メインの目的以外の「寄り道」を考える

多分, これ以外にも様々な「二兎」があると思うが, この 1 年でこういった考え方を 行動様式として定着させていきたいと思う. これが今年の抱負である

2011 年の干支は「辛卯」 (かのと・う) であり, 何だか辛そうなうさぎ年を予言している ように見える. だけれども, 多少の負荷がないとゴムは弱るし, 筋力もつかない. と前向きに捉えて 頑張っていきたいと思う

というわけで, 新年あけましておめでとうございます. 今年もよろしくお願いいたします

↑新幹線の車窓に描いたうさぎの顔

0 件のコメント: